京都市立小学校における給食残食利用によるまかない調理と懲戒処分

給食調理員2名の懲戒処分

京都市教育委員会は2025年1月27日、市立小学校の給食調理員2名（60代女性と50代女性）に対し、減給（平均賃金の半日分）の懲戒処分を下し、発表しました。2名は2022年度から、給食で余った食材を利用してまかない料理を作り、教職員の一部にも提供していたことが、匿名の通報によって発覚したためです。60代の調理員は2022年度から単独で、2023年度からは50代の調理員も加わり、2024年6月までこの行為を継続していました。調理に使用された食材は給食の残食で、調味料などの私的な食材も持ち込まれていました。調理された料理には、唐揚げやおにぎりなどが含まれていました。2名は「廃棄するのはもったいないという気持ちから作りはじめた。遅くまで働いている教職員に作ってあげたかった」と供述しています。

懲戒処分の理由と学校の対応

市教育委員会によると、給食で残った食材は適切に管理・廃棄する必要があり、衛生管理上、給食室内に私的な食材を持ち込むことは禁止されています。60代の調理員はこれらの規定を認識していたにもかかわらず、給食用の食材を流用してまかない料理を作製していました。また、校長は状況を把握した後も適切な対応を取らず、注意・指導することを怠ったとして、教育長厳重文書訓戒の処分を受けました。

事件発覚の経緯と社会的反応

この事件は、「給食の余り物でまかない調理をしている」との匿名通報によって発覚しました。ニュース報道後、SNS上では賛否両論の意見が寄せられました。食品ロス削減の観点から肯定的な意見がある一方、衛生管理や校内規則違反を指摘する意見も存在しました。また、教職員の長時間労働が問題視され、働き方改革の必要性を訴える声も上がっています。 一部のコメントでは、減給処分が厳しすぎるという意見や、現場の裁量や管理形態の問題点を指摘する声も見られました。食品ロスの削減は社会的に重要な課題であり、政府広報でも呼びかけられている点も考慮すべきだとする意見もありました。

その他の関連情報

NHK京都放送局とNHK関西放送局の報道によると、懲戒処分を受けた給食調理員の年齢は、60歳と57歳とされています。また、複数のニュースソースは、教職員が夕方に唐揚げやおにぎりなどを提供されていたと伝えています。

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編集部