歯科医師に関するニュースとトピック
無免許歯科助手と院長の逮捕
福岡県岡垣町で、歯科医師免許を持たない歯科助手と、その行為を黙認していたとされる院長が逮捕されました。歯科助手は2022年2月から2023年12月にかけて、患者3人に対し12回にわたり、歯を削るなどの歯科医師行為を行った疑いが持たれています。院長は歯科助手の無免許を承知の上で行為をさせていたとみられています。患者からは「やたら痛くて血が出た」などの証言があり、警察は余罪についても捜査を進めています。歯科助手は一部の行為を否認、院長は歯科医師にしかできない行為はさせていないと容疑を否認しています。複数の報道機関が、患者の苦痛や容疑者の供述内容、警察の捜査状況などを詳細に報じています。逮捕された歯科助手は歯科衛生士免許も保有していませんでした。患者からの相談をきっかけに、警察は医院と容疑者の自宅を家宅捜索し、証拠を収集しました。この事件は、医療機関における適切な資格管理の重要性を改めて浮き彫りにするものです。 警察の調べでは、歯科助手はレントゲン撮影は認めているものの、歯を埋める行為は行っていないと一部否認しており、院長は全ての行為を自分が行ったと主張し容疑を否認しています。
聴覚障害者の歯科医師誕生
東京都出身の杉野凜太郎さん(28歳)が、聴覚障害を持ちながら歯科医師国家試験に合格し、松本歯科大学病院で研修医を始めました。 全国で初めて聴覚障害を持つ歯科医師となる快挙です。小中高とろう学校で学びましたが、医師である父親の影響を受け、2018年に松本歯科大学に入学しました。大学は講義の文字起こしやパソコンへの送信など、全面的にサポート体制を整え、その結果、国家試験合格に至りました。研修初日には手話通訳を介して自己紹介を行い、仲間から拍手を受けました。杉野さんは、コミュニケーションが難しい人に寄り添える歯科医師を目指すと意気込みを語っています。来月頃からは、手話通訳と共に患者の治療に携わる予定です。これは、医療におけるアクセシビリティの向上を示す大きな一歩であり、多くの聴覚障害者にとって希望となる出来事です。杉野さんの努力と、大学による全面的なサポートが、この成果に繋がったと言えるでしょう。今後の杉野さんの活躍に期待が集まります。
新潟県における歯科医師不足と無歯科医地区の増加
新潟県は歯科医師数が全国7位と多いものの、山間部などでは歯科医師不足が深刻化し、無歯科医地区が増加しつつあるという問題が指摘されています。上越市牧区にある牧診療所では、杉田佳織医師(47歳)が14年前からただ一人の歯科医師として勤務しています。高齢化が進む地域で、1日に15人ほどの患者を診ています。新潟県歯科医師会は、将来的な歯科医師不足への危機感を抱き、大学生の見学ツアーを企画するなど、対策に乗り出しています。地域格差や歯科医師の高齢化が、この問題の背景にあります。単に歯科医師数を増やすだけでなく、地域医療のあり方や医師の働き方改革など、多角的な視点からの対策が必要であることを示しています。
周防大島町立医院における金属不正売却問題
周防大島町立橘医院の歯科医師が、治療で取り外した歯の詰め物などの金属を不正に売却していた疑いがあり、町民が町長に対し、歯科医師らに損害賠償を求める住民訴訟を起こしました。歯科医師は金属を東日本大震災の被災地に寄付したと主張していますが、具体的な寄付先や時期が不明なため、町民側は不正売却による損害額を約3000万円と推定しています。原告は、歯科医師の説明に矛盾があり、町が適切な調査を行っていないと批判しています。この事件は、医療機関における資産管理の不備や、情報開示の遅れなどが問題視されています。既に業務上横領の疑いで刑事告発もされており、裁判で真相解明が求められています。
その他の歯科医師会関連ニュース
いくつかの歯科医師会(萩市歯科医師会、東京都新宿区歯科医師会、埼玉県歯科医師連盟)のウェブサイトでは、会員の診療状況、学会や講演会開催情報、地域住民向けの啓発活動などの情報を公開しています。これらの情報は、地域住民の歯科医療へのアクセス向上や、歯科医療従事者間の連携強化に役立っています。 特に、年末年始や盆休み期間中の診療体制に関する情報提供は、急患時の対応に役立ちます。 これらの情報は、各歯科医師会の活動内容や地域住民への貢献を示すものです。