【30秒で理解!】震度7とマグニ

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チュード9の違いとは?知らないと損する地震の2つの指標を徹底比較!

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「震度とマグニ-チュード、何が違うの?」そのモヤモヤ、この記事で解消します!

「緊急地震速報です!震度5強の揺れに警戒してください!」 「先ほどの地震の規模は、マグニチュード6.8と推定されます」

テレビやスマホから流れてくる地震情報。そこで必ず耳にするのが「震度」と「マグニチュード」という2つの言葉です。

「どっちも数字が大きいとヤバいんだろうな…」となんとなくは分かっていても、「震度7とマグニチュード9の違いをズバリ説明してください!」と言われると、言葉に詰まってしまう方も多いのではないでしょうか?

  • 「震度とマグニチュードって、結局同じようなものでしょ?」
  • 「震度7とマグニチュード9、どっちのほうが被害が大きいの?」
  • 「ニュース速報で注目すべきは、どっちの数字なの?」

こんな風に感じたことがあるなら、この記事はまさにあなたのためにあります。

実は、この2つの指標の違いを正しく理解することは、単なる豆知識ではありません。いざという時に、より的確に状況を判断し、自分や大切な人の命を守るための「防災リテラシー」に直結する、非常に重要な知識なのです。

この記事を最後まで読めば、あなたの中にあった「震度とマグニチュードの違い」に関するモヤモヤは完全に解消されるでしょう。そして、地震のニュースに触れるたびに、「なるほど、そういうことか!」と深く理解できるようになり、防災への意識が自然と高まっているはずです。

【結論】震度は「揺れの強さ」、マグニチュードは「地震の大きさ」です!

さっそく結論からお伝えします!「震度7とマグニチュード9の違い」を最もシンプルに理解するための答えは、これです。

  • 震度:私たちがいる特定の場所での「揺れの強さ」を表す指標。
  • マグニチュード:地震そのものの「エネルギーの大きさ(規模)」を表す指標。

「うーん、まだピンとこないな…」という方のために、身近なもので例えてみましょう。

「電球」をイメージしてください。

  • マグニチュードは、電球そのものが持つ「ワット数(本来の明るさ)」です。100Wの電球は、60Wの電球よりもエネルギーが大きく、本来の光も強いですよね。これは地震が発生した時点で決まる、たった一つの絶対的な値です。
  • 震度は、あなたが立っている場所で感じる「手元の明るさ(ルクス)」です。 同じ100Wの電球でも、すぐそばにいればとても明るく感じますし(=震度が大きい)、遠く離れれば豆電球のように暗く感じますよね(=震度が小さい)。

つまり、マグニチュードという巨大なエネルギーを持つ地震が発生しても、震源地から遠く離れていれば、私たちが感じる揺れ(震度)は小さくなるのです。逆に、マグニチュードがそれほど大きくなくても、すぐ真下で地震が起きれば(直下型地震)、とてつもなく強い揺れ(震度)を感じることになります。

このたった一つの例え話を覚えておくだけで、「震度とマグニチュードの違い」についての理解度が格段にアップするはずです。

ここからは、それぞれの指標について、さらに詳しく、そして「なるほど!」と思えるような面白いエピソードも交えながら、徹底的に解説していきます。

【徹底解説】震度って一体なんだ?~あなたの足元の「揺れレベル」を測る10段階のものさし~

まずは、私たちにとってより身近な「震度」から深掘りしていきましょう。震度とは、ある場所が「どれくらい強く揺れたか」を示す指標で、日本では気象庁が定めた10段階の「震度階級」が使われています。

昔は「体感」、今は「機械」で測る客観的なデータ

「今日の揺れは震度3くらいかな?」なんて、自分の感覚で震度を予想したことはありませんか?実は、昔は気象庁の職員さんが、まさにその「体感」や「周りの被害状況」を見て震度を決めていた時代がありました。

しかし、それだとどうしても人の主観が入ってしまいますよね。そこで、1996年4月からは「計測震度計」というハイテクな機械が全国に導入され、より客観的で正確な震度が24時間365日、自動で観測されるようになりました。 この震度計は、気象庁だけでなく、地方公共団体や防災科学技術研究所なども設置しており、今では全国に4,000ヶ所以上も配置されています。

つまり、テレビで報じられる「渋谷区の震度は5強」といった情報は、渋谷区に設置された震度計が叩き出した、正真正銘の客観的なデータなのです。

あなたの身の回りで何が起こる?震度階級0~7を完全マスター!

では、震度の数字が違うと、具体的にどのような揺れを感じ、身の回りで何が起こるのでしょうか?気象庁が発表している「気象庁震度階級関連解説表」を基に、各震度のリアルな状況をテーブルで見ていきましょう。 これを頭に入れておくだけで、ニュース速報で震度が発表されたときの心構えが全く変わってきますよ。

震度階級 人の体感・行動 屋内の状況 屋外の状況
震度0 人は揺れを感じない。
震度1 屋内で静かにしている人の一部が、わずかな揺れを感じる。
震度2 屋内にいる人の多くが揺れを感じる。眠っている人の一部が目を覚ます。 電灯などのつり下げ物が、わずかに揺れる。
震度3 屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる。恐怖感を覚える人もいる。 棚にある食器類が音を立てることがある。 電線が少し揺れる。
震度4 かなりの恐怖感があり、一部の人は身の安全を図ろうとする。眠っている人のほとんどが目を覚ます。 つり下げ物は大きく揺れ、食器類は音を立てる。座りの悪い置物が倒れることがある。 電線が大きく揺れる。歩いていても揺れを感じる。
震度5弱 多くの人が、身の安全を図ろうとする。 つかまりたいと感じる。 棚の食器類や本が落ちることがある。 家具が移動することがある。 窓ガラスが割れて落ちることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある。
震度5強 非常な恐怖を感じる。 物につかまらないと歩くことが難しい。 棚の食器類や本の多くが落ちる。テレビが台から落ち、タンスなど重い家具が倒れることがある。 補強されていないブロック塀の多くが崩れる。自動販売機が倒れることがある。
震度6弱 立っていることが困難になる。 固定していない重い家具の多くが移動、転倒する。ドアが開かなくなることがある。 壁のタイルや窓ガラスが破損、落下する。耐震性の低い木造住宅は倒壊することがある。
震度6強 立っていることができず、はわないと動くことができない。 揺れにほんろうされる。 固定していない家具のほとんどが移動、転倒する。戸が外れて飛ぶことがある。 補強されていないブロック塀のほとんどが崩れる。耐震性の低い木造住宅は倒壊するものが多くなる。
震度7 揺れにほんろうされ、自分の意志で行動できない。 ほとんどの家具が大きく移動し、飛ぶものもある。 ほとんどの建物で壁タイルや窓ガラスが破損、落下。耐震性の高い住宅でも、傾いたり大きく壊れたりすることがある。

(出典:気象庁震度階級関連解説表を基に作成)

こうして見ると、震度5弱あたりから、私たちの生活に直接的な被害が出始めることがよく分かりますね。特に、家具の転倒は震度5強から急激に危険性が増します。日頃から家具を固定しておくことが、いかに重要かが見て取れます。

> 【SNSの声(創作)】

> 「この前の震度4、結構揺れたよね。うちはマンションの10階なんだけど、船みたいにユラユラして気持ち悪かった…同じ市内でも、友達の一戸建ては『そこまで揺れなかった』って。住んでる場所でこんなに違うんだね。」 > > 「東日本大震災のとき、実家が震度6弱だった。タンスが倒れてきて、本当に死ぬかと思ったって親が言ってた。それ以来、家中の家具を全部L字金具で固定してる。あの時の恐怖は忘れられない。」

【プロならこう見る!】同じ市内でも震度が違うのはなぜ?

上記のSNSの声にもあるように、「同じ市町村内なのに、うちの地域だけ震度が大きい気がする…」と感じたことはありませんか?それには、しっかりとした理由があります。プロの視点で見ると、震度の大きさは以下の3つの要素に大きく左右されるのです。

  1. . 震源からの距離と深さ:これは基本中の基本ですね。震源に近ければ近いほど、また震源が浅ければ浅いほど、揺れは強くなります。
  2. . 地盤の固さ:これが意外と見落としがちなポイントです。あなたの家が建っている場所の地面が、固い岩盤なのか、それとも水分を多く含んだ柔らかい沖積平野なのかによって、揺れ方は全く異なります。一般的に、柔らかい地盤は地震の揺れを増幅させる性質があり、「揺れやすい土地」と言えます。
  3. . 建物の高さと構造:特に高層ビルやマンションの場合、「長周期地震動」というゆっくりとした大きな揺れの影響を受けやすくなります。 これについては後ほど詳しく解説しますが、低層階と高層階では、同じ建物内でも揺れの感じ方が全く異なるのです。
  4. 自分の住んでいる地域のハザードマップを見て、地盤の特性を知っておくことも、立派な防災対策の一つと言えるでしょう。

    【宇宙規模?】マグニチュードの正体~地震そのものが放つエネルギー量~

    さて、次に「マグニチュード(M)」について見ていきましょう。震度が各地の「揺れの強さ」を測る相対的な指標だったのに対し、マグニチュードは地震そのものが放出したエネルギーの大きさ(規模)を示す、絶対的な指標です。

    つまり、1つの地震に対してマグニチュードの値は1つだけ。 例えば、2011年の東日本大震災のマグニチュードは「9.0」と記録されていますが、これは震源である三陸沖で発生した地震のエネルギーの大きさを示しており、東京で観測しようが大阪で観測しようが、この「9.0」という数値は変わりません。

    マグニチュードが「1」違うと、エネルギーはなんと約32倍に!

    ここがマグニチュードを理解する上で最も重要なポイントです。

    「マグニチュード6と7って、数字は1しか違わないし、大した差はないでしょ?」

    もしそう思っていたら、それは大きな間違いです!マグニチュードの数値が1増えると、地震のエネルギーは約32倍になります。 そして、2増えると、32×32で約1000倍にもなるのです!

    この「32倍」という数字がどれほど凄まじいか、身近なもので想像してみましょう。

    • M6の地震エネルギーを「体重100kgのプロレスラーが全力でぶつかってくる衝撃」だとします。
    • M7の地震エネルギーは、その32倍。つまり、「プロレスラーが32人、一斉にあなたにタックルしてくる衝撃」に相当します。
    • M8の地震エネルギーは、さらにその32倍。プロレスラーが約1000人です。もう想像がつきませんね。
    • そして、M9の地震エネルギーとなると、M8のさらに32倍。これはM6の実に32,000倍以上というとてつもないエネルギーになります。

    数字が少し違うだけで、エネルギーの規模が天文学的に跳ね上がることがお分かりいただけたでしょうか。ニュースでマグニチュードの値が発表されたときは、この「32倍の法則」を思い出してみてください。

    世界を揺るがした巨大地震たち~マグニチュードの歴史~

    マグニチュードという指標がいかに強大なエネルギーを表しているか、過去に世界で発生した巨大地震をランキング形式で見てみましょう。

    順位 発生年 地震名 国・地域 マグニチュード(Mw)
    1位 1960年 チリ地震 チリ 9.5
    2位 1964年 アラスカ地震 アメリカ 9.2
    3位 2004年 スマトラ島沖地震 インドネシア 9.1
    4位 2011年 東北地方太平洋沖地震(東日本大震災) 日本 9.0
    5位 1952年 カムチャツカ地震 ロシア(旧ソ連) 9.0

    (出典:USGS(アメリカ地質調査所)などのデータを基に作成)

    日本の観測史上最大である東日本大震災のM9.0ですら、世界では4番目の規模だという事実に驚かされますね。 M9クラスの地震が、いかに稀で、いかに惑星規模のエネルギーを秘めているかが分かります。

    > 【意外な発見】マグニチュードに上限はあるの?

    > 「M9.5が観測されているなら、M10とかM11の地震も起こりうるの?」という疑問が湧きますよね。理論上、マグニチュードの計算式に上限はありません。しかし、この数値を叩き出すためには、地球のプレート(岩盤)がとてつもなく広範囲にわたって、かつ大きくズレ動く必要があります。地球上の既知の断層の長さや強度から考えると、現実的に地球上で起こりうる地震の最大規模は、M10程度が限界ではないかと考えられています。もしM10の地震が起きたとしたら、そのエネルギーはM9の32倍。想像を絶する事態になることは間違いありません。

    【図解の代わりに】震度とマグニチュードの関係性を例え話で完全理解!

    ここまで「震度」と「マグニチュード」それぞれの特徴を解説してきました。ここからは、両者の関係性について、さらに理解を深めていきましょう。もう一度、あの「電球の例え話」の登場です。

    地震 = 電球

    • マグニチュード = 電球のワット数(本来の明るさ)
    • 震度 = あなたの場所で感じる明るさ(ルクス)
    • 震源 = 電球の場所
    • あなた = 観測点

    この関係性を頭に描きながら、よくある2つのケースを見ていきましょう。

    ケース1:「マグニチュードは大きいのに、震度は小さい」のはなぜ?

    ニュース速報で「南米チリ沖でM8.0の巨大地震が発生しました。日本への津波の影響は調査中です」といった報道を聞いたことがあると思います。マグニチュード8.0といえば、とてつもないエネルギーです。しかし、日本にいる私たちは全く揺れを感じませんよね。これはなぜでしょうか?

    答えは簡単。「震源(電球)が非常に遠いから」です。 どんなに明るい電球でも、何千キロも離れていれば光は届きません。地震の揺れも同じで、地球の裏側で起きた巨大地震の揺れ(地震波)は、日本に到達するまでにほとんど弱まってしまうのです。

    また、もう一つのパターンとして「震源が非常に深い」場合があります。これを「深発地震」と呼びます。マグニチュードが大きくても、震源が地下数百kmと深い場所にあると、揺れが地上に到達するまでに減衰してしまい、地表での震度は小さくなる傾向があります。

    ケース2:「マグニチュードは小さいのに、震度は大きい」のはなぜ?

    こちらのケースの方が、実はより注意が必要です。それは、都市の真下などで起こる「直下型地震」がこれに該当するからです。

    マグニチュードが6クラスなど、巨大地震と比べるとエネルギー規模は小さくても、震源が浅く、かつ人口密集地の真下で発生した場合、揺れが全く減衰しないままダイレクトに地表を襲います。 その結果、局所的に震度6強や震度7といった、甚大な被害をもたらす激しい揺れになるのです。

    まさに、「60Wの電球(Mは小さい)でも、目の前で点灯させられたら、ものすごく眩しい(震度は大きい)」のと同じ現象です。

    > 【多くの人がやりがちな失敗談】

    > 地震のニュースを見て、「なんだ、今回の地震はマグニチュード5か。大したことないな」と油断してしまうのは非常に危険です。マグニチュードの値だけを見て安心してしまうのは、典型的な失敗パターン。重要なのは、その地震がどこで(震源地)、どれくらいの深さで起きたのか、そして自分のいる場所の震度はいくつか、という情報です。M5クラスでも、あなたの町の真下が震源の直下型地震であれば、大きな被害につながる可能性があることを忘れてはいけません。

    【2つの大震災で比較】東日本大震災と熊本地震、震度とマグニチュードはどうだった?

    「震度とマグニチュードの違い」をよりリアルに理解するために、日本で近年発生した2つの大きな地震、「東日本大震災」と「熊本地震」を比較してみましょう。この2つの地震は、タイプが全く異なり、両者の違いを学ぶ上で非常に参考になります。

    東日本大震災(2011年):巨大なエネルギーが広範囲を襲った「海溝型地震」

    • 発生日時: 2011年3月11日 14時46分
    • マグニチュード: 9.0 (国内観測史上最大)
    • 最大震度: 7 (宮城県栗原市)
    • 震源: 三陸沖(深さ約24km)
    • 地震の種類: 海溝型地震

    東日本大震災は、海のプレートが陸のプレートの下に沈み込む「海溝」で発生した、典型的な海溝型地震です。 このタイプの地震は、非常に広範囲のプレートが動くため、マグニチュードが巨大になる傾向があります。

    M9.0という途方もないエネルギーは、北海道から関東地方まで非常に広い範囲を強い揺れで襲い、そして何より、巨大な津波を発生させて未曾有の大災害となりました。 まさに「ワット数がとてつもなく大きい電球が、少し離れた場所から広範囲を照らし続けた」ような地震でした。

    熊本地震(2016年):局所的な破壊力をもたらした「直下型地震」

    • 発生日時: 2016年4月14日 21時26分(前震)、4月16日 1時25分(本震)
    • マグニチュード: 前震 M6.5 / 本震 M7.3
    • 最大震度: 7 (前震・本震で2度観測)
    • 震源: 熊本県熊本地方(深さ約11km~12km)
    • 地震の種類: 内陸直下型地震

    一方、熊本地震は、陸地のプレート内部にある「活断層」がズレ動くことによって発生した内陸直下型地震です。

    本震のマグニチュード7.3は、東日本大震災のM9.0と比べると、エネルギーは約500分の1程度です。しかし、震源が人口の多い地域のごく浅い場所だったため、震源地周辺では東日本大震災の最大震度に匹敵する、あるいはそれ以上の局所的で破壊的な揺れが発生しました。

    特に、益城町では震度7の揺れが2度も観測されるという、観測史上例のない事態となりました。 これは「ワット数は中くらい(M7.3)の電球を、目の前で2回も激しく点滅させられた」ようなもので、家屋の倒壊など甚大な被害に直結しました。

    2つの地震の違いが一目瞭然!比較テーブル

    項目 東日本大震災 熊本地震
    地震の種類 海溝型地震 内陸直下型地震
    マグニチュード 9.0 7.3 (本震)
    最大震度 7 7 (2回観測)
    震源の深さ 約24km 約12km (本震)
    被害の特徴 広範囲の揺れ、巨大津波 局所的な激しい揺れ、家屋倒壊

    この比較から、「マグニチュードの大きさが、必ずしもその場所の揺れの大きさ(被害の大きさ)とイコールではない」ということが、明確に理解できたのではないでしょうか。 私たちが住む場所にとって本当に恐ろしいのは、マグニチュードの数字の大きさだけでなく、いかに自分の近くで地震が起きるか、ということなのです。

    【命を守る知識】緊急地震速報を120%活用する!震度とマグニチュードの知識があなたを救う

    「ポワーン、ポワーン!緊急地震速報です!」

    あの独特の警報音を聞くと、心臓がドキッとしますよね。しかし、この数秒から数十秒の猶予が、私たちの生死を分けることもあります。震度とマグニチュードの違いを理解していれば、この緊急地震速報をさらに有効に活用できるのです。

    緊急地震速報は、なぜ揺れる前に分かるの?P波とS波のタイムラグ

    緊急地震速報の仕組みは、地震が発生したときに生まれる2種類の波、「P波」と「S波」の速度差を利用しています。

    • P波 (Primary Wave = 最初の波): 伝わるスピードが速い(秒速約6~7km)が、揺れは小さい。「カタカタ」という初期微動の正体です。
    • S波 (Secondary Wave = 2番目の波): 伝わるスピードは遅い(秒速約3.5~4.5km)が、揺れは大きく、建物に大きな被害をもたらす。「グラグラッ!」という主要動の正体です。

    全国に配置された地震計が、先に到着するP波(小さな揺れ)を検知し、そのデータから瞬時に震源、マグニチュード、そして各地のS波(大きな揺れ)の到達時刻と震度を予測します。 そして、S波が到達する前に、「これから強い揺れが来ますよ!」と知らせてくれるのが、緊急地震速報なのです。

    つまり、警報が鳴ってから大きな揺れが来るまでのわずかな時間は、P波とS波の到着時間の「差」が生み出してくれた、貴重なゴールデンタイムなのです。

    速報が出たらどこを見る?最優先は「震度」です!

    緊急地震速報が発表されたとき、私たちが真っ先に確認すべき情報は「自分のいる地域の予測震度」です。

    気象庁は、最大震度が5弱以上と予想される場合に、震度4以上が予想される地域に対して緊急地震速報(警報)を発表します。

    速報画面には様々な情報が表示されますが、パニックにならず、まずは自分のいる場所の予測震度を確認しましょう。もし震度4以上と表示されていたら、迷わず身を守る行動をとってください。

    > 【プロならこう動く!】猶予時間別・究極の行動リスト

    >

    > * 【猶予がほとんどない! or 警報と同時に揺れた場合(1~3秒)】

    > * とにかく頭を守る! その場でしゃがみ、カバンやクッションなどで頭部を保護する。 > * 頑丈なテーブルの下へ! 落下物から身を守る最も効果的な方法です。

    > * 【少しだけ猶予がある場合(5~10秒)】

    > * 火の元から離れる! 調理中であれば、すぐにコンロの火を消しましょう。ただし、無理は禁物です。 > * ドアを開けて避難路を確保! 建物が歪んでドアが開かなくなるのを防ぎます。 > * 窓や家具から離れる! ガラスの破片や、倒れてくる家具は非常に危険です。 >

    > SNSの声(創作)

    > 「職場で仕事中にスマホがあの音で鳴り響いて、一瞬何が起きたか分からなかった。でも隣の席の先輩が『机の下!』って叫んでくれて、すぐ潜り込めた。その直後にガタガターってすごい揺れが来て、天井の照明が落ちてきた。あの声がなかったら、今頃どうなってたか…」

    【高層階は要注意!】長周期地震動という「見えない揺れ」

    最後に、特に高層ビルやマンションにお住まいの方、あるいは勤務されている方に知っておいてほしいのが「長周期地震動」の存在です。

    長周期地震動とは、その名の通り、周期(揺れが1往復する時間)の長い、ゆっくりとした大きな揺れのことです。 マグニチュードの大きな地震ほど、この長周期地震動が発生しやすくなります。

    この揺れには、以下のような恐ろしい特徴があります。

    • 遠くまで伝わりやすい: 短い周期の揺れよりも減衰しにくいため、震源から数百キロ離れた場所でも大きく揺れることがあります。
    • 高層ビルを共振させる: 建物の揺れやすい周期と長周期地震動の周期が一致すると「共振」という現象が起き、高層階ほど船のように大きく、そして長時間揺れ続けます。

    2011年の東日本大震災の際には、震源から約770kmも離れた大阪市の高層ビル(当時55階建て)の最上階が、10分以上にわたって最大3mも横に揺れたという記録が残っています。

    この揺れによって、室内の固定していない家具やコピー機が大きく移動したり、転倒したりする危険性が非常に高まります。 エレベーターが緊急停止して閉じ込められるリスクもあります。

    緊急地震速報で自分の地域の予測震度が小さくても、マグニチュードが大きな地震(特に海溝型地震)の速報が出た場合は、「長周期地震動が来るかもしれない」と警戒し、高層階にいる方は特に注意が必要です。気象庁は、この長周期地震動に関する情報も緊急地震速報と合わせて発表していますので、ぜひ注目してみてください。

    まとめ:震度とマグニチュードの違いを知ることは、最強の防災ツールです

    今回は、「震度7とマグニチュード9の違い」というテーマを軸に、地震の大きさを表す2つの重要な指標について徹底的に解説してきました。最後に、この記事の最も重要なポイントを振り返りましょう。

    • 震度は「場所の揺れ」:あなたが今いる場所で、どれくらいの強さの揺れが起きているかを示す指標です。0から7までの10段階で表され、数字が大きいほど揺れは強くなります。
    • マグニチュードは「地震のエネルギー」:地震そのものが持つエネルギーの大きさ(規模)を示す指標です。 1つの地震に値は1つだけで、数字が1増えるとエネルギーは約32倍になります。
    • 重要なのは両者の関係性:マグニチュードが大きくても震源から遠ければ震度は小さく、逆にマグニチュードが小さくても震源が真下なら震度は大きくなります。 この関係性を理解することが、的確な状況判断につながります。

    地震のニュースに触れたとき、これからは「震度」と「マグニチュード」の数字が、それぞれ全く違う意味を持つメッセージとして、あなたの頭の中にスッと入ってくるはずです。

    この知識は、決して難しい専門知識ではありません。いざという時に、冷静に、そして的確に行動するための「命を守るための教養」です。今日、あなたがここで得た知識が、未来のあなたと、あなたの大切な人々の安全を守るための、力強い第一歩となることを心から願っています。

    さあ、この記事を読み終えた今、ぜひご自宅の家具がしっかり固定されているか、防災グッズの中身は万全か、家族との避難場所は決まっているか、改めて確認してみてください。知識を行動に変えることこそが、最強の防災なのですから。

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