「なんでドレミって7音なの？」その素朴な疑問、実は世界の真理に繋がっていた

「キラキラ星」を口ずさんだり、お気に入りのJ-POPをカラオケで熱唱したり。私たちの日常は、いつも音楽で彩られていますよね。でも、ふとこんな疑問が頭をよぎったことはありませんか？

「なんで音楽の音って、”ドレミファソラシ”の7つが基本なんだろう？」 「もっと多くても、少なくても良さそうなのに…誰がどうやって決めたの？」

実は、その素朴な疑問の裏には、壮大な歴史と科学、そして人間が「心地よい」と感じる感性の秘密が隠されています。多くの人が「そういうものだから」と通り過ぎてしまうこの問いの答えを知ると、今まで何気なく聴いていた音楽が、まるで色鮮やかな世界に生まれ変わったかのように、深く、そして面白く感じられるようになるんです。

この記事を読み終える頃には、あなたはきっとこんな体験をしています。

• 好きな曲の「聴こえ方」がガラッと変わる
• 音楽の天才たちの知恵と工夫に感動する
• 「ドレミの音階がある理由」を、誰かに話したくてたまらなくなる

さあ、音楽の解像度を爆上げする、知的好奇心の旅へ一緒に出かけましょう！

【結論】ドレミの音階がある理由は、人間が「心地よい音」を追い求めた結果だった

いきなり結論からお伝えします。ドレ-ミの音階が7音で構成されている理由は、「人間が最も心地よいと感じる音の組み合わせを、科学的・数学的に整理していった結果、その数がたまたま7つだった」からです。

それは決して誰かが「今日から7音にしよう！」と気まぐれで決めたものではありません。すべての始まりは、遥か昔、古代ギリシャの天才数学者ピタゴラスが発見した「美しい響きの法則」と、中世ヨーロッパの修道士が「神様への祈りの歌を、もっと分かりやすく伝えたい」と願った熱い想いにありました。

これから、その壮大な物語を一つずつ、世界一やさしく紐解いていきます。

すべては古代ギリシャから始まった！「ドレミの音階がある理由」を生んだ天才ピタゴラスの発見

「ドレミファソラシ」という名前が生まれる遥か昔、紀元前の古代ギリシャに、この物語のすべての鍵を握る人物がいました。彼の名はピタゴラス。「三平方の定理」で有名な、あの天才数学者です。

ある日、ピタゴラスが鍛冶屋の前を通りかかると、職人たちがハンマーで鉄を打つ音がリズミカルに響いていました。彼は、その音の中に、あるものは心地よく響き合い（協和し）、あるものは不快に響く（不協和）ことに気づきます。

「この『心地よさ』の正体は何だ…？」

この探究心が、ドレミの音階が生まれる最初のきっかけとなったのです。

「心地よい響き」の正体は単純な整数比だった

ピタゴラスは、弦の長さを変えると音の高さが変わることに着目し、様々な実験を繰り返しました。そして、歴史的な大発見をします。

2つの音が心地よく響き合う（協和する）とき、その弦の長さ（周波数）の比は、必ず「1:2」や「2:3」といった、ごく単純な整数比になっているという法則です。

特に重要なのが「1:2（オクターブ）」と「2:3（完全5度）」の関係です。 1オクターブ違う音は、高さは違えど同じ「ド」の仲間として認識されます。そして、「ド」の次に最も相性が良い音が「ソ」だったのです。

この発見は、「美しい音楽は、美しい数学で説明できる」という思想の原点となり、後の音楽理論に絶大な影響を与えました。

「完全5度」を積み重ねてみたら…7番目で奇跡が起きた！

ピタゴラスはこの「2:3」という黄金比を使って、音階を作り始めます。その方法は驚くほどシンプルでした。

1. . まず基準となる「ド」の音を決める。
2. . その音と最も心地よく響く「完全5度上」の音（ソ）を見つける。
3. . 次はその「ソ」の完全5度上の音（レ）を見つける。
4. . さらにその「レ」の完全5度上の音（ラ）を見つける…

これを繰り返していくと、「ド → ソ → レ → ラ → ミ → シ → ファ

」という順番で、次々と新しい音が見つかっていきます。 そして、この音たちを1オクターブの中に収まるように並べ替えると、「ド・レ・ミ・ファ#・ソ・ラ・シ」という7つの音からなる音階が出来上がります。これが、現在のドレミの原型であるピタゴラス音律です。

面白いのは、この作業を12回繰り返すと、ほぼ最初の「ド」に戻ってくることです。 これが、1オクターブが（黒鍵を含めて）12音で構成されるようになった理由の一つと考えられています。 しかし、厳密には完全には一致せず、わずかなズレ（ピタゴラス・コンマ）が生じてしまうという問題もありました。

【プロならこう考える！】

> 実は、ピタゴラス音律のままでは、和音（特に3度の響き）が美しくないという弱点がありました。 そのため、歴史の中で純正律や平均律といった、より和音の響きを重視した音律へと改良されていきました。 現在のピアノで使われている「平均律」は、このピタゴラス・コンマのズレを12音に均等に分散させることで、どの調でも自由に演奏できるようにした、いわば「苦肉の策」であり「人類の偉大な発明」なのです。

SNSでもこんな声が見られます。 > 「ピタゴラスって数学だけじゃなくて音楽の基礎も作ってたのか…天才の考えることはスケールが違うな（笑）昔の人の探究心、マジで尊敬する。」

古代ギリシャの天才が発見した「心地よい響きの法則」。それが、ドレミの音階が7音であることの、科学的な土台となっているのです。

ドレミの誕生秘話！すべての始まりは「神様への祈り」だった

ピタゴラスが音階の数学的な基礎を築いてから約1500年後。舞台は11世紀の中世イタリアに移ります。 ここでついに、私たちが知る「ドレミ」という呼び名が誕生します。その立役者は、グイード・ダレッツォという一人の修道士でした。

当時、教会で歌われる「グレゴリオ聖歌」は、楽譜が未発達だったため、すべて口伝えで覚えなければなりませんでした。 音楽教師でもあったグイードは、新しい聖歌を覚えるのに何週間もかかる生徒たちを見て、頭を悩ませていました。

「これでは、神様への素晴らしい祈りの歌を、正しく、そして多くの人に伝えることができない…！もっと効率的に、誰もが歌を覚えられる画期的な方法はないものか…」

この切実な想いが、歴史的な大発明へと繋がったのです。

聖歌の歌詞に隠された「音の階段」

グイードはある日、「聖ヨハネへの賛歌」という聖歌を指導しているときに、ある法則を発見します。 なんと、この聖歌は、各節の歌い始めの音が、一つずつ階段を上るように高くなっていたのです。

彼は「これだ！」と閃きました。この各節の最初の歌詞の頭文字を、それぞれの音の呼び名（階名）として使えば、生徒たちが音の高さを視覚的・直感的に覚えられるようになると考えたのです。

歌詞（ラテン語）	読み	意味	階名
Ut queant laxis	ウト・クェアント・ラクシス	あなたのしもべたちが	Ut（ウト）
Resonare fibris	レソナーレ・フィブリス	声をあげて響かせることができるように	Re（レ）
Mira gestorum	ミラ・ジェストルム	あなたの素晴らしい御業を	Mi（ミ）
Famuli tuorum	ファムリ・トゥオルム	あなたのしもべたちの	Fa（ファ）
Solve polluti	ソルヴェ・ポルティ	汚れた唇の罪を	So（ソ）
Labii reatum	ラビイ・レアトゥム	どうかお許しください	La（ラ）
Sancte Iohannes	サンクテ・イオアンネス	聖ヨハネよ	Si（シ）

これが、ドレミの原型となった「ウト、レ、ミ、ファ、ソ、ラ」の6音階（ヘクサコード）の誕生の瞬間です。

「ウト」から「ド」へ、そして「シ」の追加

当初の階名は、今とは少し違っていました。

• 最初の「Ut（ウト）」は、発音しにくいため、後に「Dominus（主）」の頭文字をとって「Do（ド）」に変わったと言われています。
• 7番目の音「Si（シ）」は、賛歌の最後の行「Sancte Iohannes」の頭文字をとって、後から追加されました。

こうして、私たちの知る「ドレミファソラシ」が完成したのです。グイードの発明は、当時の音楽教育に革命をもたらし、複雑な聖歌の学習時間を劇的に短縮させることに成功しました。

【多くの人がやりがちな失敗談】

> 音楽を始めたばかりの人が「楽譜を読むのが苦手…」と挫折してしまうことがよくあります。しかし、ドレミの起源が「歌を覚えやすくするための工夫」だったと知ると、少し見方が変わりませんか？ 楽譜は難しいルールの塊ではなく、音楽という言葉を伝えるための「便利な道具」。グイード先生が生徒のために作った、愛情のこもったツールだと思えば、もっと親しみが湧いてくるはずです。

グイード・ダレッツォの「もっと音楽を分かりやすく伝えたい」という情熱がなければ、私たちは今も音楽を学ぶのに苦労していたかもしれません。ドレミの音階がある理由には、そんな教育者としての深い愛情が込められていたのです。

ピアノの黒鍵はなぜあるの？ドレミの音階を補う重要な存在

さて、ドレミの音階がなぜ7音なのか、その歴史的・科学的な背景が見えてきましたね。ここで、新たな疑問が湧いてきます。

「じゃあ、ピアノの黒い鍵盤（黒鍵）は一体何のためにあるの？」 「なんで『ド』と『レ』の間には黒鍵があるのに、『ミ』と『ファ』の間にはないんだろう？」

この黒鍵の存在こそが、ドレミの音階を理解する上で非常に重要なポイントであり、音楽をより豊かでカラフルなものにしている秘密兵器なのです。

黒鍵の正体は「半音」という名のスパイス

ピアノの鍵盤をよく見てみましょう。ドレミファソラシという白鍵（白鍵）の間に、2つと3つのグループに分かれた黒鍵が配置されていますよね。 この黒鍵が担当しているのが、「半音」という音です。

音楽の音の高さの最小単位を「半音」と呼びます。

• 全音：半音2つ分の距離（例：ド → レ）
• 半音：半音1つ分の距離（例：ド → ド
  

  ）

ドレミの音階は、実は「全音」と「半音」が不規則に並んでいます。

ド → (全音) → レ → (全音) → ミ → (半音) → ファ → (全音) → ソ → (全音) → ラ → (全音) → シ → (半音) → ド

この「ミとファの間」と「シとドの間」がもともと半音の関係になっているため、ここには黒鍵が入る隙間がないのです。 一方で、「ドとレ」のように全音で離れている音の間には、中間の音（半音）を入れることができ、それが黒鍵の役割となっています。

白鍵	黒鍵（ ：半音高い）	黒鍵（♭：半音低い）
ド	ド	レ♭
レ	レ	ミ♭
ファ	ファ	ソ♭
ソ	ソ	ラ♭
ラ	ラ	シ♭

黒鍵は、

（シャープ）や♭（フラット）といった記号で楽譜に登場し、曲に微妙な彩りや緊張感を与えるスパイスのような役割を果たしているのです。

黒鍵があるおかげで「移調」が自由自在に！

黒鍵の最も重要な役割の一つが「移調」を可能にすることです。 移調とは、曲全体の高さを変えること。カラオケで「キーが高くて歌えないから、キーを2つ下げて！」と操作する、アレです。

もし白鍵しかなかったら、例えば「ドレミファソラシド」というメロディのキーを1つ上げて歌いたい場合、正確な音を出すことができません。しかし、白鍵と黒鍵を合わせて12個の音（12平均律）があるおかげで、「全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音」という音階の構造を保ったまま、どの高さからでもスタートできるのです。

【意外な発見！身近なエピソード】

> 友人とカラオケに行った時の話です。友達が歌いたい曲を入れたのですが、原曲キーが高すぎて声が裏返ってしまいました。「あー、もう無理！」と諦めかけた時、私がリモコンでキーを「-3」に設定。すると、驚くほど気持ちよさそうに歌いきることができたのです。その時、友達は「なんで歌えるようになったの！？」と不思議がっていましたが、今なら説明できます。「それはね、ピアノの黒鍵のおかげなんだよ！」と。黒鍵がもたらす移調の仕組みが、私たちのカラオケライフを支えてくれていたんですね。

黒鍵は、単なる飾りや難しい記号の元凶ではありません。 音楽の表現の幅を広げ、誰もが自分の声域に合わせて歌を楽しめるようにしてくれる、非常に合理的で重要な存在なのです。

世界の音階はドレミだけじゃない！日本や沖縄の独特なメロディ

ここまで、西洋音楽の根幹である「ドレミファソラシ」の7音階について深掘りしてきました。しかし、世界を見渡せば、音楽の作り方は一つではありません。それぞれの文化が、独自の「心地よい」と感じる音階を持っているのです。

特に、私たち日本人にとって馴染み深い、日本や沖縄の音楽には、ドレミとはまた違った魅力的な音階が使われています。

日本人の郷愁を誘う「ヨナ抜き音階」

童謡の「さくらさくら」や「君が代」などを口ずさんでみてください。どこか懐かしく、日本的な情緒を感じませんか？その秘密は、「ヨナ抜き音階」という日本独自の音階にあります。

ヨナ抜き音階とは、ドレミファソラシの7音から、4番目の「ファ」と7番目の「シ」を抜いた「ド・レ・ミ・ソ・ラ」の5つの音で構成される音階です。

• ドレミファソラシ（7音階）
• ドレミソラ（ヨナ抜き長音階：明るい曲調）
• ドレミ♭ソラ♭（ヨナ抜き短音階：暗い、演歌のような曲調）

なぜ4番目と7番目を抜くのかというと、これらの音は隣の音との間隔が「半音」になっており、メロディラインが不安定になりやすいと考えられていたためです。この不安定な要素を取り除くことで、より流麗で、日本人の感性に合ったメロディが生まれるのです。

南国情緒あふれる沖縄の「琉球音階」

一度聴いたら忘れられない、独特の雰囲気を醸し出す沖縄民謡。BEGINの「島人ぬ宝」や「涙そうそう」といったポップスにも、そのエッセンスは色濃く反映されています。 この「沖縄らしさ」を生み出しているのが、「琉球音階」です。

琉球音階も5つの音で構成されていますが、ヨナ抜き音階とは抜く音が異なります。ドレミファソラシから2番目の「レ」と6番目の「ラ」を抜いた、「ド・ミ・ファ・ソ・シ」の5音です。

• ドレミファソラシ（7音階）
• ドミファソシ（琉球音階）

この音階の特徴は、「ミとファ」「シとド」という半音の関係が強調される点です。 この半音階の使い方が、エキゾチックでどこか切ない、独特の南国情緒を醸し出しているのです。

音階の種類	構成音（ドを基準とした場合）	特徴	代表的な曲
長音階	ド レ ミ ファ ソ ラ シ	明るく、西洋音楽の基本	キラキラ星
ヨナ抜き長音階	ド レ ミ ソ ラ	日本的で、懐かしい響き	さくらさくら
琉球音階	ド ミ ファ ソ シ	沖縄的で、南国情緒あふれる響き	安里屋ユンタ

【SNSでのリアルな声】

> 「沖縄旅行で聴いた民謡が忘れられない…。あの独特のメロディって、ドレミの『レ』と『ラ』を抜いてたのか！だからあんなに心に響くんだな。音楽って奥深い。」

ドレミの音階がある理由は、西洋文化が「心地よい」と感じる音を追求した結果です。しかし、それは唯一の正解ではありません。世界には多様な文化があり、それぞれが美しい音階を持っています。その違いを知ることで、音楽を聴く楽しみは、さらにグローバルに広がっていくでしょう。

ドレミの音階がある理由を知って得する3つのこと

ここまで、「ドレミの音階がある理由」について、歴史、科学、文化など様々な角度から解説してきました。「なるほど、面白い豆知識が増えたな」と感じていただけたなら幸いです。

しかし、この知識の本当の価値は、単なる雑学に留まりません。この理由を知ることで、あなたの音楽との関わり方、ひいては日常生活そのものが、より豊かに、よりクリエイティブに変化していくのです。

1. 音楽を聴く「解像度」が爆上がりする！

これからは、お気に入りの曲を聴くときに、ただメロディや歌詞を追うだけでなく、「この曲は長音階がベースだな」「あ、ここで一瞬、短音階の切ない響きが使われている！」といったように、曲の構造が透けて見えるようになります。

まるで、今まで白黒テレビで見ていた世界が、突然フルカラーの4K映像になったかのような感覚。アーティストがどんな意図でその音を選んだのか、どんな感情を表現しようとしているのかを、より深く理解できるようになるのです。 これは、音楽鑑賞という体験の「解像度」が、劇的に向上することを意味します。

2. 楽器演奏や作曲がもっと楽しくなる！

もしあなたが楽器を演奏したり、作曲に挑戦してみたいと思っているなら、音階の知識は最強の武器になります。

【プロならこうする、という視点】

> 「多くの初心者が楽器練習で挫折する原因の一つに、『なぜこの練習が必要なのか』を理解しないまま、ただ指を動かしていることがあります。しかし、音階の成り立ち、つまり『心地よい音の並びのルール』を理解していると、練習フレーズの一つひとつに意味を見出すことができます。 『なるほど、この指の動きは、あの美しい響きを作るための基礎工事なんだな』と納得できれば、練習は苦行ではなく、創造的な活動へと変わるのです。」

音楽理論は、あなたの創造性を縛るルールではありません。 むしろ、頭の中にある漠然としたイメージを、具体的な「音」という形にするための、頼もしい羅針盤となってくれるのです。

3. 日常の「音」に対する感性が豊かになる

ドレミの音階の仕組みを理解すると、音楽だけでなく、私たちの周りにあふれる様々な「音」に対する感性が研ぎ澄まされます。

例えば、救急車のサイレンの音。通り過ぎる時に音が変わる「ドップラー効果」は有名ですが、そのサイレンが「シ」と「ソ」の不安を煽るような音程で鳴っていることに気づくかもしれません。鳥のさえずり、踏切の警報音、教会の鐘の音…すべての音に「高さ」と「関係性」があることを意識できるようになると、何気ない日常の風景が、まるで壮大な交響曲のように聴こえてくるかもしれません。

「ドレミの音階がある理由」を知ることは、単に知識を得ることではありません。それは、あなたの耳に新しい「OS」をインストールするようなもの。世界を構成する「音」という要素を、より深く、より豊かに知覚するための、一生モノのスキルを手に入れることなのです。

まとめ

今回は、「ドレミの音階がある理由」という素朴な疑問を入り口に、音楽の奥深い世界を探求してきました。最後に、この記事の要点を振り返ってみましょう。

• ドレミの音階がある理由は、古代ギリシャの数学者ピタゴラスが発見した「人間が心地よいと感じる音の法則（単純な整数比）」を、科学的・数学的に整理した結果、7つの音が選ばれたから。
• 「ドレミファソラシ」という呼び名は、11世紀のイタリアの修道士グイード・ダレッツォが、生徒たちが聖歌を覚えやすくなるように、賛美歌の歌詞から考案した画期的な教育方法だった。
• ピアノの黒鍵（半音）は、音楽に色彩を与え、キーを自由に変える「移調」を可能にするための重要な存在。そして「ミとファ」「シとド」の間はもともと半音のため、黒鍵が存在しない。
• 世界にはドレミ以外にも多様な音階があり、日本の「ヨナ抜き音階」や沖縄の「琉球音階」のように、それぞれの文化が育んだ独自の美しい響きが存在する。

何気なく口ずさんでいた「ドレミの歌」。その裏側には、人類の知的好奇心と、より良いものを生み出そうとする情熱、そして「美しい」と感じる心の働きが、何千年にもわたって積み重ねられてきた壮大な物語が隠されていました。

今日から、あなたのお気に入りの音楽を聴くとき、少しだけその音の階段、「音階」を意識してみてください。メロディの一つひとつに込められた天才たちの知恵と工夫を感じ取れるはずです。きっと、今まで以上に音楽が愛おしくなり、あなたの日常はもっと色鮮やかに響き始めるでしょう。

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