【9割が知らない】弁護士と検事の決定的違い7選!あなたの常識が覆る、知らないと損する法曹界の裏側
「弁護士と検事、どっちも法律の専門家でしょ?」その認識、実はかなり危ないかも!
「異議あり!」なんて法廷ドラマでおなじみのセリフ。スーツをビシッと着こなし、法廷で華麗に戦う姿を見て、「弁護士も検事もカッコいいな…」なんて思ったことはありませんか?
でも、いざ「弁護士と検事の違いって何?」と聞かれると、「えーっと、どっちも法律に詳しい人でしょ…?」と、言葉に詰まってしまう人がほとんどではないでしょうか。
実はこの2つの職業、やっていること、目指すゴール、そして立場が全く違うんです。例えるなら、同じグラウンドに立っていても、片方はゴールを決めるストライカー、もう片方は試合全体をジャッジする審判団の一員くらいの違いがあります。
この違いを知らないと、もしあなたが将来、何かのトラブルに巻き込まれてしまったとき、誰に相談すればいいのかさえ分からず、損をしてしまうかもしれません。また、ニュースやドラマで報じられる事件の裏側も、面白いくらいに見え方が変わってきます。
この記事を読めば、これまでぼんやりとしか分からなかった「弁護士と検事の違い」が、まるでパズルのピースがハマるようにスッキリと理解できます。読み終わる頃には、あなたも法曹界の裏側にちょっと詳しくなり、誰かに話したくてたまらなくなっているはずですよ。
【結論】弁護士は「あなたの味方」、検事は「国家の代理人」です!
細かい話は抜きにして、まずは一番大事な結論からお伝えします。弁護士と検事の最も大きな違い、それは「誰のために働くか」という点に尽きます。
弁護士 | 検事(検察官) | |
---|---|---|
立場 | あなた(依頼者)の最強の味方 | 社会正義を実現する国家の代理人 |
目的 | 依頼者の利益を最大化すること | 犯罪の真相を解明し、犯人を正しく罰すること |
所属 | 法律事務所など(民間) | 検察庁(国家公務員) |
弁護士は、個人や企業の依頼を受けて、その人の利益を守るために活動します。 刑事事件で逮捕されてしまった人の無実を証明したり、少しでも刑が軽くなるように弁護するのも弁護士の仕事です。 もちろん、離婚問題や相続トラブルといった、私たちの身近な困りごとを解決に導くのも弁護士の役割です。
一方、検事は、犯罪が起きたときに、警察と協力して捜査を行い、犯人と思われる人(被疑者)を裁判にかけるかどうか(起訴するかどうか)を決定する権限を持つ唯一の存在です。 そして、裁判では「国家の代理人」として、被告人が有罪であることを証明し、適切な刑罰を求めるのが仕事です。
つまり、刑事ドラマで例えるなら、犯人の弁護をするのが「弁護士」、犯人を厳しく追及するのが「検事」という構図が一番分かりやすいかもしれません。
でも、実は話はそんなに単純ではありません。この2つの職業の裏側には、まだまだ知られざる面白い違いがたくさん隠されているんです。さあ、もっと深く、法曹界の裏側を覗いてみましょう!
立場が180度違う!「私」を守る弁護士と「社会」を守る検事
弁護士と検事の根本的な違いは、その「立場」にあります。一方は徹底的に「個人」に寄り添い、もう一方は「社会全体」の利益を背負っています。
弁護士はあなたの「最強の味方」
弁護士の使命は、ただ一つ。「依頼者の利益を最大化すること」です。
法律トラブルというのは、人生の一大事。そんな時、法律の知識がない一般人だけで戦うのは、丸腰で戦場に出るようなものです。そこで、法律のプロフェッショナルとして、あなたの隣に立ち、盾となり、剣となってくれるのが弁護士なのです。
> 【創作エピソード】「まさか自分が…」初めて弁護士に相談したAさんの体験談
> > 「まさか自分がネットで誹謗中傷されるなんて…」。会社員のAさんは、SNSで見に覚えのない悪口を書かれ、夜も眠れない日々を送っていました。警察に相談しても「事件化は難しい」と言われ、途方に暮れていた時、友人に勧められて法律事務所のドアを叩きました。 > > 「大丈夫ですよ、Aさん。これは立派な権利侵害です。法的な手続きを踏んで、しっかり解決しましょう」。弁護士の先生は、震えるAさんの話をじっくりと聞き、力強くそう言ってくれました。 > > その後、弁護士は発信者を特定するための法的手続きを進め、見事、書き込みの主を突き止めてくれました。そして、相手方との交渉の末、書き込みの削除と慰謝料の支払いを勝ち取ってくれたのです。 > > 「先生がいてくれなかったら、きっと泣き寝入りしていました。本当に、本当にありがとうございました」。Aさんは、心から感謝の涙を流しました。弁護士は、まさに暗闇の中に差し込んだ一筋の光だったのです。
このように、弁護士は民事事件(個人間のお金の貸し借り、離婚、相続など)から刑事事件まで、あらゆる場面で私たちの権利を守ってくれます。 特に刑事事件では、逮捕されてしまった被疑者にとっては唯一の味方となり、精神的な支えにもなる重要な存在です。
検事は「正義の実現」を目指す国家の代表
一方、検事は「公益の代表者」とも呼ばれ、特定の個人のためではなく、社会全体の秩序と正義を守るために働きます。
犯罪が起きれば、被害者はもちろん、社会全体が不安になります。その不安を取り除き、「悪いことをした人は、きちんと罰せられる」という当たり前のルールを守るのが検事の使命なのです。
検事の仕事は、主に刑事事件に特化しています。 警察から送られてきた事件の捜査を引き継ぎ、被疑者を取り調べ、証拠を精査します。 そして、集まった証拠を元に、「この人物を裁判にかけるべきか」を判断する、非常に重い権限を持っています。 これを「起訴独占主義」といい、日本では検察官だけが持つ強力な権限です。
> 【SNSでの声(創作)】
>
> > @dramalover_saki
> >
> > 今期の刑事ドラマ、面白すぎる!検事って、ただ犯人を追い詰めるだけじゃなくて、被害者の無念を晴らすために必死に戦うんだね。怖いイメージだったけど、あの正義感、マジでカッコいい…。
検事ドラマ #正義のヒーロー
裁判になれば、検事は被告人の有罪を立証するために、証拠を提出し、証人尋問を行い、法廷で弁護士と真っ向から対決します。 まさに、社会正義を実現するための「国家の剣」と言えるでしょう。
ゴールが真逆!「依頼者の利益」VS「真実の解明」
弁護士と検事は、目指しているゴールも全く異なります。このゴールの違いを理解すると、法廷ドラマが100倍面白くなりますよ。
弁護士のゴールは、あくまで「依頼者の利益」
弁護士は、たとえ心のどこかで「この依頼者、もしかしたら有罪かもしれないな…」と思ったとしても、依頼者の利益のために全力を尽くす「忠実義務」を負っています。
これは、プロの仕事として非常に重要なポイントです。なぜなら、どんな人にも公平な裁判を受ける権利があり、その権利を守るのが弁護士の役割だからです。
例えば、刑事事件で弁護士が被疑者に対して「黙秘権」の行使を勧めることがあります。これは、不利益な供述をしてしまい、本来よりも重い罪に問われることを防ぐためです。これも、依頼者の利益を最大限に守るための戦略なのです。
【プロならこうする!弁護士の思考プロセス】
- 前提: まずは「依頼者は無実である」という前提に立って弁護方針を組み立てる。
- 証拠の扱い: 警察や検察が持っている証拠を徹底的に分析し、矛盾点や弱点を探す。同時に、依頼者に有利な証拠(アリバイ証言など)を積極的に集める。
- 目指す結果: 無罪判決が最善だが、それが難しい場合は、執行猶予や減刑など、依頼者にとって最もダメージの少ない結果を目指す。
弁護士は、依頼者の秘密を守る「守秘義務」も負っています。そのため、安心してどんなことでも相談できるのです。
検事のゴールは「客観的な真実の解明」と「正当な処罰」
一方、検事のゴールは、単に被疑者を有罪にすることではありません。その先にある「客観的な真実の解明」と、それに見合った「正当な処罰」を求めることです。
実は、検察官には「客観義務」というものが課せられています。これは、被疑者にとって有利な証拠が見つかった場合でも、それを隠したりせず、公平に扱わなければならないというルールです。
> 【意外な発見!】検事は敵役じゃない?
> > 多くのドラマでは、検事は主人公の弁護士と敵対する「悪役」のように描かれがちです。しかし、実際の検事は、有罪の証拠だけでなく、無罪の可能性を示す証拠にも真摯に向き合います。 > > 例えば、取り調べの中で「被疑者のアリバイが証明された」とか、「真犯人と思われる別の人物が浮上した」といった場合、検事は捜査をやり直し、場合によっては「不起訴処分」という判断を下します。 > > 不起訴処分とは、裁判を開かずに事件を終了させることです。 これにはいくつかの理由がありますが、代表的なものは以下の通りです。 > > * 嫌疑不十分: 裁判で有罪を証明できるだけの十分な証拠が集まらなかった場合。 > * 起訴猶予: 犯罪の事実は明らかでも、反省の態度や被害者との示談が成立していることなどを考慮し、あえて起訴しない場合。 > * 罪とならず: そもそも行為が犯罪に当たらない場合や、心神喪失で責任能力がない場合。 > > 実は、検察庁が扱う事件のうち、実際に裁判になる(起訴される)のは一部で、多くの事件が不起訴処分で終わっています。 これは、検事が「有罪率99.9%」 という日本の刑事裁判の現状を背負い、無実の人を間違って罰することがないよう、非常に慎重に判断している証拠なのです。
この表を見れば、同じ法廷に立っていても、両者の頭の中は全く違うことがよく分かります。
観点 | 弁護士の思考 | 検事の思考 |
---|---|---|
前提 | 依頼者は無実である(と仮定して弁護) | 被疑者は有罪かもしれないし、無罪かもしれない |
証拠の扱い | 依頼者に有利な証拠を探し、不利な証拠への反論を考える | 有利・不利に関わらず、客観的な証拠を集める |
目指す結果 | 無罪、執行猶瘍、減刑など、依頼者の利益の最大化 | 適正な処罰、または不起訴 |
所属も働き方も全然違う!「自由」な弁護士と「組織人」の検事
弁護士と検事は、その働き方やキャリアパスも大きく異なります。自由を求めるか、安定を求めるか、性格によっても向き不向きがありそうです。
弁護士は基本的に「個人事業主」または「法律事務所の従業員」
弁護士の多くは、法律事務所に所属するか、自分で事務所を構えて独立開業します。 つまり、基本的には「民間人」であり、「個人事業主」や「会社員」に近い働き方をします。
- 多様なキャリアパス:
- 法律事務所: 最も一般的なキャリア。先輩弁護士の下で経験を積んだ後、共同経営者(パートナー)になったり、独立したりする道が開けます。 事務所の規模も、数人の「マチ弁(町の弁護士)」から、数百人が所属する大手事務所まで様々です。
- 企業内弁護士(インハウスローヤー): 企業に社員として所属し、契約書のチェックやコンプライアンス対応など、その会社の法律問題を専門に扱います。 近年、その数は急増しています。
- 独立開業(即独): 司法修習を終えてすぐに自分の事務所を開くケース。経営手腕も問われますが、成功すれば大きなリターンが期待できます。
働き方の自由度が高いのが弁護士の魅力ですが、その分、自分で仕事を取ってくる営業力や、事務所を経営する能力も求められます。
> 【創作エピソード】独立したての若手弁護士の失敗談
> > 「これで俺も一国一城の主だ!」と意気込んで独立した若手弁護士のBさん。しかし、現実は甘くありませんでした。待てど暮らせど、依頼の電話は鳴りません。 > > 「ヤバい…このままじゃ家賃も払えない…」。焦ったBさんが取った行動は、なんと「自分でチラシを作ってポスティングする」ことでした。スーツ姿で一軒一軒ポストにチラシを入れる姿は、思い描いていた華やかな弁護士像とは程遠いものでした。 > > 「あの時は本当に情けなかったけど、一件一件、誠実に対応するうちに、口コミでお客さんが増えていきました。最初の仕事は、自分の事務所のチラシ配りでしたね(笑)」。今では地域で評判の弁護士となったBさんは、当時を笑って振り返ります。
検事は「国家公務員」
一方、検事は法務省に属する検察庁の職員、つまり「国家公務員」です。
- 安定した身分: 公務員なので、身分は安定しています。給料も法律で定められており、景気に左右されることはありません。
- 組織人として働く: 検事は独任制の官庁と言われ、一人一人が検察権を行使する権限を持っていますが、同時に検察庁という大きな組織の一員でもあります。上司の決裁や指揮に従い、チームで事件にあたることが求められます。
- 全国転勤はつきもの: 検察庁は全国各地にあるため、数年おきに日本全国を転勤するのが一般的です。 これを「キャリア」と捉えるか、「負担」と捉えるかは人それぞれでしょう。
- 階級制度: 検事には、検事総長をトップに、次長検事、検事長、検事正、検事といった階級があります。
> 【SNSでの声(創作)】
>
> > @転勤族の妻
> >
> > 検事の彼氏、また転勤の内示が出たらしい…。今度はどこに行くんだろう。全国飛び回ってて本当に大変そうだけど、日本の平和を守るっていう使命感に燃えてる姿は、やっぱり尊敬する。私もついていくしかない!
検事の彼女 #転勤族
自由な発想で自分の道を切り拓きたいなら弁護士、安定した組織の中で大きな使命を果たしたいなら検事、というキャリア観の違いが見えてきますね。
【お金の話】年収も稼ぎ方もこんなに違う!弁護士と検事の懐事情
多くの人が気になるのが、やはり「お金」の話でしょう。弁護士と検事では、年収やその稼ぎ方に雲泥の差があります。
弁護士の年収はピンキリ!数千万プレイヤーから年収400万まで
弁護士の年収は、一言で言うと「人による」です。 働き方や専門分野、個人の能力によって、年収は青天井にもなれば、サラリーマンの平均年収を下回ることもあります。
- 収入源:
- 法律相談料: 30分5,000円〜1万円程度が相場。
- 着手金: 事件を依頼する際に最初に支払うお金。
- 報酬金: 事件が成功した場合に支払われる成功報酬。
- 顧問料: 企業などと契約し、継続的に法律相談に乗ることで毎月得られる収入。
- 年収の幅:
- 高収入層: M&Aや国際取引などを扱う大手法律事務所のパートナー弁護士ともなれば、年収数千万円から1億円を超えることも珍しくありません。
- 平均層: 一般的な法律事務所で働く弁護士の平均年収は、おおよそ1,000万円前後と言われています。
- 低収入層: 独立したての若手や、思うように仕事が取れない弁護士の場合、年収が400万〜500万円程度になることもあります。
【プロの視点】「稼げる弁護士」と「稼げない弁護士」の決定的な違い
同じ弁護士でも、なぜこれほど収入に差がつくのでしょうか。それは、単に法律知識が豊富だからというだけではありません。
- . 専門性: 「相続ならこの人」「ITトラブルならこの人」といった、他の弁護士にはない強力な専門分野を持っていると、高額な案件が舞い込みやすくなります。
- . マーケティング能力: どんなに優秀でも、依頼者に知ってもらえなければ仕事になりません。ホームページやSNSをうまく活用したり、セミナーを開催したりして、自分を売り込む能力が重要です。
- . コミュニケーション能力: 依頼者の話を親身に聞き、複雑な法律問題を分かりやすく説明できる能力は、信頼を得る上で不可欠です。リピーターや紹介につながります。
- 収入源: 国から支払われる俸給(給料)と各種手当、ボーナス。
- 年収の構造:
- 新任検事: 初任給は月額24万円程度ですが、各種手当を含めると年収は600万円を超える水準になります。
- キャリア: 経験年数と階級に応じて、年収は着実に上がっていきます。40代で1,000万円を超え、検事長クラスになると2,000万円を超えることも。
- トップ: 検察のトップである検事総長の年収は、3,000万円弱に達します。
- 9:30 出勤、メールチェック、1日のスケジュール確認
- 10:00 裁判所へ移動。民事裁判の期日に出廷。
- 12:00 事務所近くでランチ。午後の打ち合わせ内容を頭の中で整理。
- 13:30 依頼者と事務所で打ち合わせ。相続問題について、今後の戦略を練る。
- 15:00 顧問契約を結んでいる企業の契約書をチェック。法的なリスクがないか細かく確認。
- 17:00 警察署へ。逮捕された被疑者と接見(面会)し、取り調べへのアドバイスを行う。
- 19:00 事務所に戻り、裁判所に提出する準備書面を作成。
- 21:00 帰宅。
- 8:30 出勤。担当事件の捜査資料を読み込む。
- 10:00 被疑者の取り調べ。検察事務官と協力して供述調書を作成。
- 12:00 庁内の食堂で同僚とランチ。情報交換も欠かさない。
- 13:00 警察から送られてきた新たな事件の記録を検討。
- 15:00 翌日の裁判の準備。証人尋問のシミュレーションや、論告求刑の構成を練る。
- 17:00 担当事件について、上司である部長検事に報告し、起訴・不起訴の方針について決裁をもらう。
- 20:00 明日の取り調べの準備をして退庁。
- 検事から弁護士へ(ヤメ検):
- 弁護士から検事へ(ブル弁):
- 目の前で困っている個人を、自分の力で直接救いたい?
- 社会全体の悪や不正を、断固として許せないという気持ちが強い?
- ルールに縛られず、自由な発想で働きたい?
- 安定した組織の中で、大きな使命感を持って働きたい?
- 結果が収入に直結する世界で、自分の力を試したい?
- 個人の利益よりも、社会全体の秩序を優先すべきだと思う?
- 弁護士は「依頼者の味方」であり、検事は「国家の代理人」である。 この立場の違いが、全ての基本です。
- 目的、働き方、年収、キャリアパスなど、あらゆる面で両者は異なる職業である。 弁護士は自由と多様性、検事は安定と使命感がキーワードです。
- どちらも司法試験という難関を突破したエリートであり、それぞれの立場で社会正義の実現に貢献している、尊い仕事である。
検事の年収は法律で決まっている!安定の公務員給与
検事の給与は「検察官の俸給等に関する法律」という法律で明確に定められています。 国家公務員なので、非常に安定しているのが特徴です。
弁護士のように億単位を稼ぐことはできませんが、経済的な浮き沈みを心配することなく、職務に集中できる環境が保障されています。
【弁護士と検事の年収モデル比較(あくまで一例)】
年齢/経験 | 弁護士(大手企業法務) | 弁護士(一般的な事務所) | 検事 |
---|---|---|---|
30代 | 1,000万~2,000万円 | 600万~1,000万円 | 600万~800万円 |
40代 | 2,000万~5,000万円以上 | 1,000万~1,500万円 | 1,000万~1,300万円 |
50代~ | パートナーなら億超えも | 1,500万円~ | 1,300万円~(検事正など) |
※上記は各種情報源を基にした推定値であり、個人の状況によって大きく異なります。
一攫千金の夢があるのは弁護士、安定した生涯設計を立てやすいのは検事と言えるでしょう。
なるための道も違う!司法試験後のキャリア選択
弁護士も検事も、同じ司法試験という超難関を突破したエリートであることに変わりはありません。 しかし、試験合格後の道は、それぞれの選択によって大きく分かれます。
全員が通る「司法修習」とは?
司法試験に合格した人は、裁判官、検察官、弁護士のいずれになるにせよ、全員が「司法修習生」として、約1年間の研修を受けなければなりません。 これを司法修習と呼びます。
司法修習は、埼玉県和光市にある司法研修所で全員が一緒に学ぶ前期修習と、全国各地の裁判所、検察庁、法律事務所に配属されて実務を学ぶ実務修習に分かれています。この期間を通じて、法曹としての実践的なスキルと高い倫理観を身につけるのです。
そして、司法修習の最後に待っているのが「司法修習生考試」、通称「二回試験」です。これに合格して、ようやく法曹三者(裁判官、検事、弁護士)になる資格が得られます。
検事になるための「検察修習」と「任官」
司法修習生のうち、検事を志望する人は、実務修習で検察庁に配属されます。そこでの指導担当検事による評価や、司法研修所の教官の推薦、そして採用面接などを経て、適性が認められた人だけが検事として採用されます。 これを「任官」と呼びます。
検事への道は非常に狭き門であり、希望者全員がなれるわけではありません。 司法試験の成績はもちろんのこと、正義感、責任感、精神的なタフさ、そして人間性といった資質が厳しく問われるのです。
弁護士になるための「弁護修習」と「就職活動」
一方、弁護士を志望する人は、司法修習中に法律事務所への就職活動を行います。 法律事務所に配属される弁護修習は、その事務所にそのまま就職するケースもあれば、将来の就職先を見つけるための貴重な情報収集の場にもなります。
> 【多くの人がやりがちな失敗談】修習生の就活ミスマッチ
> > 司法修習生のCさんは、華やかなイメージに憧れて、大手法律事務所ばかりを訪問していました。しかし、面接では企業のM&Aなど、自分の興味とは少し違う分野の話ばかり。「本当にここでやっていけるのだろうか…」と不安を感じ始めていました。 > > そんな時、指導担当の弁護士から「君はもっと市民の身近な問題に興味があるんじゃないか?中小の事務所も見てみたらどうだ?」とアドバイスを受けます。 > > そこで、地域に根差した中小の法律事務所を訪問してみると、そこでは離婚問題や相続トラブルなど、人々の人生に深く関わる案件を扱っていました。「これだ!私がやりたかったのは、こういう仕事だ!」。Cさんは、ようやく自分の進むべき道を見つけ、その事務所への就職を決意しました。 > > 大手だから良い、中小だから悪い、ということではありません。自分がいちばんやりがいを感じられる場所を見つけることが、何よりも大切なのです。
修習を終え、二回試験に合格し、就職先が決まったら、弁護士会に登録して、晴れて弁護士バッジを手にすることができます。
ドラマじゃ描かれない!弁護士と検事のリアルな日常
法廷での華々しい活躍がクローズアップされがちな弁護士と検事ですが、その日常は意外と地味な努力の積み重ねです。ドラマでは描かれない、彼らのリアルな1日に迫ってみましょう。
弁護士の1日:マルチタスクに追われる毎日
弁護士のスケジュールは、日によって大きく変動します。 複数の案件を同時に抱えているため、常にマルチタスクをこなす能力が求められます。
【とある弁護士の1日のスケジュール例】
> 【人間味あふれるエピソード】ベテラン弁護士のやりがい
> > 「この仕事で一番嬉しい瞬間は、やっぱり依頼者からの『ありがとう』ですね」と語るのは、弁護士歴20年のベテランD先生。 > > 「特に印象に残っているのは、労働問題で不当解雇された方の事件です。何年もかけて会社と戦い、ようやく勝訴判決を勝ち取った時、依頼者の方が法廷でボロボロと涙を流しながら私の手を握り、『先生のおかげで、私の人生の尊厳を取り戻せました』と言ってくれたんです。あの時の感動は、一生忘れられません。この一言があるから、どんなに大変でもこの仕事を続けていられるんです」。
検事の1日:膨大な書類と被疑者との対峙
検事の日常もまた、多忙を極めます。特に、膨大な量の捜査記録を読み込み、事件の全体像を正確に把握する事務作業が大きなウェイトを占めます。
【とある検事の1日のスケジュール例】
> 【プロの視点】「取り調べ」のリアル。カツ丼は本当に出る?
> > ドラマでよくある「カツ丼を食べさせながら自白を促す」シーン。あれは、残念ながらフィクションです。取り調べ中に食事を提供すること自体が、利益誘導と見なされかねないため、現代の捜査ではあり得ません。 > > 実際の取り調べは、静かな取調室で、被疑者と検事が1対1(または検察事務官が同席)で向き合い、地道な問答を繰り返す、まさに心理戦です。検事は、ただ厳しく追及するだけでなく、時には被疑者の身の上話に耳を傾け、更生の道を一緒に考えるなど、人間的なアプローチも求められます。犯罪を憎んで、人を憎まず。その精神が、検事の仕事の根底には流れているのです。
究極の選択!もしあなたがなるならどっち?キャリアチェンジの道
弁護士と検事、それぞれの違いを見てきましたが、「一度選んだら、もう一方にはなれないの?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。実は、法曹界には柔軟なキャリアチェンジの道も存在します。
弁護士から検事、検事から弁護士は可能?
検事や裁判官が退官して弁護士になるケースは非常に多く、彼らは「ヤメ検」「ヤメ判」と呼ばれます。 ヤメ検弁護士は、捜査や裁判の裏側を知り尽くしているため、特に刑事事件において非常に強力な存在です。 捜査機関の手の内を知っているため、的確な弁護活動が期待できるのです。 ただし、「元検事だから手心を加えてもらえる」といったコネが通用するわけでは決してありません。
逆に、弁護士から検事になることも制度上は可能です。 これを通称「ブル弁」(Blue=青(検察のイメージカラー)の弁護士)と呼ぶこともありますが、実際には非常に稀なケースです。公務員としての採用年齢の問題や、一度民間で自由な働き方をした後に組織に戻ることへの抵抗感などが理由として考えられます。
それぞれの仕事の「やりがい」と「大変さ」を徹底比較
どちらの仕事も社会に不可欠であり、大きなやりがいがある一方で、厳しい側面も持ち合わせています。
弁護士 | 検事 | |
---|---|---|
やりがい | ・困っている人を直接助け、感謝される ・自分の才覚で道を切り拓ける ・高収入を目指せる可能性がある |
・社会正義を実現し、国を守る仕事ができる ・大きな事件の真相解明に携われる ・安定した身分と充実した福利厚生 |
大変さ | ・依頼者の人生を背負う精神的プレッシャー ・事務所経営や営業の責任 ・収入が不安定になるリスク |
・組織の一員としての制約 ・数年ごとの全国転勤 ・時に世間から厳しい批判を浴びる |
あなたの性格に合うのはどっち?簡単セルフチェック
もしあなたが法曹界を目指すとしたら、どちらの道が向いているでしょうか?簡単な質問に答えてみてください。
「はい」が多かった質問によって、あなたの適性が見えてくるかもしれません。
まとめ
長くなりましたが、「弁護士と検事の違い」について、その奥深い世界を少しでも感じていただけたでしょうか。最後に、この記事の要点をもう一度確認しておきましょう。
刑事ドラマを見るとき、あるいは新聞で事件のニュースを読むとき、今日の話を少し思い出してみてください。「この事件を担当している弁護士は、どんな戦略で戦っているんだろう?」「検察官は、どんな証拠を握っているのかな?」そんな風に考えを巡らせてみると、これまでとは全く違った視点で、物事の裏側が見えてくるはずです。
法律の世界は、知れば知るほど面白く、そして私たちの生活に密接に関わっています。この記事が、あなたにとって法律の世界への新たな扉を開くきっかけになれば、これほど嬉しいことはありません。