知らないと地獄を見る!循環的取引の恐るべき問題点7選と即実践できる回避策

oufmoui
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
スポンサーリンク

「ウチの会社は大丈夫…?」その油断が命取りに。循環的取引の罠から会社を守る方法、教えます

「最近、特定の取引先からの売上が急に伸びているな…」「なんだかよく分からないけど、儲かる話が営業部門から上がってきたぞ?」

経営者や経理・財務の担当者なら、一度はこんな経験があるかもしれません。成長の兆しだと喜ぶのは、少し早いかもしれません。その裏には、「循環的取引」という深刻な問題が潜んでいる可能性があるからです。

「循環的取引?なんだか難しそうだな」「ウチみたいな真面目な会社には関係ないよ」

そう思ったあなた、実はその考えが一番危険なのです。循環的取引は、意図せず巻き込まれてしまうケースも少なくありません。そして一度足を踏み入れると、会社の信用失墜、資金繰りの悪化、そして最悪の場合、倒産の危機にまで瀕してしまう、恐ろしい罠なのです。

この記事を読めば、以下のことが分かります。

  • 複雑に見える「循環的取引」の仕組みが、誰にでも分かるようになります。
  • 循環的取引が引き起こす、身の毛もよだつような7つの問題点を具体的に知ることができます。
  • 「もしかして…」と感じたときに、すぐ実践できるプロのチェック方法が手に入ります。
  • 万が一、巻き込まれてしまった場合の冷静な対処法を学べます。

この記事は、単なる知識の詰め込みではありません。あなたの会社を、そしてあなた自身のキャリアを守るための「実践的な武器」となるはずです。さあ、一緒に循環的取引の正体を見抜き、未来のリスクを回避するための第一歩を踏み出しましょう。

【結論】循環的取引の最大の問題点は「共倒れ」。関わった企業すべてが破滅する時限爆弾です

時間がない方のために、まず結論からお伝えします。

循環的取引の最大の問題点は、実態のない取引で売上を水増しする「粉飾決算」そのものであり、関与した企業すべてが連鎖的に倒産する「共倒れ」のリスクをはらんでいることです。

一見すると、取引に参加する各社に利益があるように見えますが、それは砂上の楼閣に過ぎません。実質的な価値を生み出さない取引は、いずれ資金繰りが破綻し、そのサイクルに関わった全ての企業を巻き込んで崩壊します。

不正はいつか必ず白日の下に晒されます。その時、失うのはお金だけではありません。社会的な信用、築き上げてきたブランド、そして大切な従業員の未来…そのすべてを失うことになるのです。早期にその兆候を発見し、断固として関与を断ち切ることこそが、会社を守る唯一の道です。

それでは、この恐ろしい「循環的取引の問題点」について、さらに詳しく、そして分かりやすく解説していきましょう。

そもそも「循環的取引」って何?仕組みを世界一分かりやすく解説!

「循環的取引」と聞いても、ピンとこない方が多いかもしれませんね。まずは、その基本的な仕組みから見ていきましょう。一言でいうと、複数の企業が口裏を合わせ、実際にはほとんど価値のない商品やサービスを、ぐるぐると転売し続けることで、売上や利益を不正に作り出す行為のことです。

3分でわかる!循環的取引の基本モデル

一番シンプルなモデルで考えてみましょう。登場するのはA社、B社、C社の3社です。

  1. . A社B社に、商品Xを100万円で販売します。(帳簿上)
  2. . B社C社に、同じ商品Xを110万円で転売します。(帳簿上)
  3. . C社A社に、そのまた同じ商品Xを120万円で転売します。(帳簿上)
  4. お気づきでしょうか?A社から出発した商品Xが、B社、C社を経由して、最終的にA社に戻ってきています。 まるで、山手線のようにぐるっと一周しているわけですね。

    この取引で何が起こったかというと、

    • A社は120万円で買い戻しているので、20万円の損をしています。
    • B社は100万円で仕入れて110万円で売ったので、10万円の利益が出ました。
    • C社は110万円で仕入れて120万円で売ったので、10万円の利益が出ました。

    しかし、商品Xはただ3社の間を行ったり来たりしただけ。実際には何の価値も生み出していません。ひどい場合には、商品そのものが存在せず、伝票だけが飛び交っている「架空取引」であるケースも多いのです。

    > 【プロの視点】

    > 「うちの経理はしっかりしてるから大丈夫」と思っていませんか?実は、循環取引は各取引が個別に決済されるため、一見すると通常の取引と見分けがつきにくいのが厄介な点です。 在庫も、仕入れのたびに新しいものとして計上されると、滞留在庫チェックからすり抜けてしまうことも。巧妙に仕組まれた不正は見抜くのが非常に難しいのです。

    なぜ企業は循環的取引に手を染めてしまうのか?

    「損する会社もあるのに、なんでそんな無意味なことを?」と思いますよね。企業がこの危険な取引に手を染める主な動機は、大きく分けて2つあります。

    1. . 売上高の水増し(粉飾決算)
    2. 決算期が迫り、「売上目標まであと少し…!」という状況や、業績を良く見せて株価を維持したい、銀行からの融資を有利に進めたいといったプレッシャーから行われます。 循環取引を使えば、実態がなくても簡単に見かけ上の売上を大きくすることができるのです。

      1. . 短期的な運転資金の確保
      2. 資金繰りに困った企業が、架空取引で得た売上代金を手形で受け取り、それを銀行で割り引いてもらうことで、当座の現金を確保する目的で行われることもあります。 しかし、これはまさに自転車操業。いずれ必ず破綻します。

        SNSでも、こんな声が見られます。

        > 「昔いた会社、月末になると謎の売上が計上されてたな…。今思うとあれ、完全に循環取引だったのかも。営業部長が『今月も達成だ!』って叫んでたけど、その裏で何が行われていたのか…ゾッとする。」

        このように、現場の担当者は不正と知らずに加担してしまっているケースも少なくないのです。

        【実例で学ぶ】これが循環的取引の恐ろしい手口!あの有名企業も…

        循環的取引は、決して対岸の火事ではありません。過去には、誰もが知る有名企業でさえ、この不正に手を染め、社会的な信用を大きく損なう事件がいくつも起きています。ここでは、具体的な手口と過去の事例を見ていきましょう。

        手口1:実態なき商品を右から左へ「架空循環取引」

        これは最も典型的な手口で、ソフトウェアやプログラムといった実体のない「無形資産」を取引の対象にすることが多いのが特徴です。 なぜなら、モノの移動がないため、不正が発覚しにくいからです。

        例えば、IT業界では、あるシステム開発会社が完成していないソフトウェアのライセンスを複数の会社間で転売させ、最終的に自社が買い戻すといった手口が使われます。

        【創作エピソード:ある中堅IT企業の悲劇】

        中堅IT企業の営業課長だった佐藤さん(仮名)は、長年の付き合いがある取引先から「ちょっと協力してほしい案件があるんだ」と持ち掛けられました。「書類上でうちのソフトウェアをA社に売って、それをB社に転売して、最終的にうちに買い戻してもらうだけ。佐藤さんの会社も売上が立つし、うちも助かる。Win-Winだよ」という甘い言葉を信じ、協力してしまいました。

        最初は数百万の取引でしたが、次第に金額は膨れ上がり、数千万円規模に。佐藤さんは薄々「これはおかしい」と感じながらも、一度始めた手前、断ることができませんでした。しかしある日突然、取引先が倒産。佐藤さんの会社には、実態のないソフトウェアの代金として多額の売掛金だけが残り、結局、数億円の損失を被ることになったのです。

        手口2:冷凍食品や化学製品が悪用される「商品循環取引」

        劣化しにくく、保存が効く商品も循環取引の対象になりやすいです。 例えば、冷凍食品や化学製品などがこれにあたります。

        過去には、大手冷凍食品メーカーが、複数の取引先との間で帳簿上だけで商品を売買し、約6年間で985億円もの不正な売上を計上していた事件がありました。 この事件では、会社の幹部が主導し、組織的に不正が行われていたことが明らかになり、最終的に創業社長が引責辞任する事態にまで発展しました。

        これらの事例から分かるように、循環的取引は一度始まると、その規模は雪だるま式に膨れ上がっていく傾向があります。 そして、その終わりはいつも突然で、悲劇的な結末を迎えるのです。

        知らないでは済まされない!循環的取引が引き起こす7つの深刻な問題点

        「見かけの売上が増えるなら、バレなきゃいいんじゃないの?」なんて、絶対に考えてはいけません。循環的取引は、会社を根幹から腐らせる劇薬です。ここでは、循環的取引がもたらす7つの深刻な問題点を具体的に解説します。

        問題点 具体的な内容
        1. 社会的信用の失墜 不正が発覚すればニュースで報じられ、「不正をする会社」というレッテルが貼られる。顧客や取引先からの信頼は一瞬で崩れ去る。
        2. 金融機関からの融資ストップ 粉飾決算が明らかになれば、銀行は態度を硬化させる。新規融資はもちろん、既存の融資の一括返済を求められる可能性も。
        3. 連鎖倒産のリスク 循環取引の輪の中にいる一社でも倒産すれば、金の流れが止まり、他の会社も連鎖的に倒産する危険性が非常に高い。
        4. 経営陣への重い法的責任 虚偽の決算報告は金融商品取引法違反にあたり、経営者には「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金」が科される可能性がある。 法人自体にも最大で7億円の罰金が科されることも。
        5. 追徴課税の恐怖 税務調査で不正が発覚すれば、当然、修正申告が必要になる。悪質な場合は重加算税が課され、多額の追徴課税が発生する。
        6. 優秀な人材の流出 「自分の会社は不正をしている」と知れば、社員のモチベーションは大きく低下する。コンプライアンス意識の高い優秀な人材ほど、早く会社を見限って去っていくだろう。
        7. 上場廃止の危機 上場企業の場合、不正会計は上場廃止基準に抵触する可能性がある。市場からの退場を命じられれば、企業の未来は事実上閉ざされる。

        問題点4:経営陣に突きつけられる重い法的責任

        特に経営者の方に知っておいてほしいのが、法的責任の重さです。循環的取引による粉飾決算は、様々な法律に抵触する可能性があります。

        • 金融商品取引法違反:上場企業などが有価証券報告書に虚偽の記載をした場合、刑事罰の対象となります。
        • 特別背任罪:役員が会社に損害を与える目的で不正を行った場合、会社法に基づき罰せられます。
        • 詐欺罪:粉飾決算で銀行を騙して融資を受けた場合や、取引先を騙して代金を詐取した場合に適用される可能性があります。

        「担当者が勝手にやったことだ」では済まされません。経営者には、会社全体の業務を監督する責任があります。不正に気づけなかった、あるいは見て見ぬふりをした場合、その責任を問われることは免れないのです。

        プロはここを見る!循環的取引を見抜くための実践的チェックリスト

        「じゃあ、どうすれば循環的取引を見抜けるんだ?」という声が聞こえてきそうですね。大丈夫です。プロの経理担当者や監査人が注意しているポイントを、誰でも使えるチェックリストにまとめました。定期的に社内の取引を確認してみましょう。

        営業・仕入部門のチェックポイント

        現場で発生する取引には、不正の兆候が隠れています。

        • □ 特定の取引先との取引額が、理由なく急増していないか?
        • □ 新規の取引先なのに、いきなり大口の取引が始まっていないか?
        • □ 利益率が異常に低い、または異常に高い取引はないか?
        • □ 商品の仕入先と販売先が同じ、または関連会社になっていないか?
        • □ 在庫が動かない「直送取引」が不自然に多くないか?
        • □ 営業担当者が、特定の取引先との関係を隠そうとしたり、詳細な説明を避けたりしていないか?

        > 【ありがちな失敗談】

        > 「A社の山田さんとはもう10年の付き合いだから」と、営業担当の鈴木さんは、山田さんから持ち掛けられた「ちょっと変わった取引」を安易に受け入れてしまいました。経理から取引内容について質問されても「いつものA社さんですから、大丈夫です」の一点張り。この「慣れ」と「信頼」が、不正の温床となってしまったのです。結局、A社が関わっていた循環取引に巻き込まれ、鈴木さんの会社は大きな損害を被りました。

        経理・財務部門のチェックポイント

        数字は嘘をつきません。お金の流れを注意深く観察しましょう。

        • □ 売上は伸びているのに、営業キャッシュフローがマイナスになっていないか?
        • □ 売掛金の回収サイト(期間)が、特定の取引先だけ異常に長くないか?
        • □ 買掛金の支払いサイトが、不自然に短くなっていないか?
        • □ 本来は仕入先であるはずの会社が、売掛金の相手先として計上されていないか?
        • □ 複雑な取引にもかかわらず、契約書や納品書などの書類が不自然なほど簡素ではないか?
        • □ 担当者レベルで取引が完結しており、上長の承認プロセスが形骸化していないか?

        これらのチェックリストに一つでも当てはまる項目があれば、それは危険信号かもしれません。すぐに詳細な調査を開始する必要があります。

        もし「循環的取引」に巻き込まれたら?冷静に対応するための3ステップ

        万が一、自社が循環的取引に関与している、あるいは巻き込まれている疑いが出てきた場合、パニックにならず、冷静に対応することが何よりも重要です。ここでは、そのための具体的な3つのステップをご紹介します。

        ステップ1:まずは事実確認!社内調査を徹底する

        憶測で動くのは禁物です。まずは、客観的な事実を固めることに全力を注ぎましょう。

        1. . 調査チームの設置:経営陣直轄で、経理・法務などの関連部署からメンバーを集め、秘密裏に調査チームを立ち上げます。
        2. . 証拠の保全:関連する契約書、請求書、納品書、メールのやり取りなど、全ての書類やデータを保全します。関係者に気づかれないよう、慎重に進める必要があります。
        3. . 関係者へのヒアリング:事実関係を整理した上で、取引の担当者などから事情を聞きます。高圧的にならず、あくまで事実を確認する姿勢で臨むことが重要です。
        4. ステップ2:すぐに専門家(弁護士・公認会計士)に相談する

          社内調査と並行して、あるいはある程度事実が固まった段階で、必ず外部の専門家の助けを借りましょう。

          • 弁護士:法的リスクの評価、今後の対応策、関係各所への報告方法などについて、法的な観点からアドバイスを受けます。特に、企業法務やコンプライアンスに強い弁護士を選ぶことが重要です。
          • 公認会計士:不正会計の実態解明、財務諸表への影響額の算定、正しい会計処理への修正(過年度決算の訂正など)についてサポートを依頼します。

          専門家への相談は、早ければ早いほど良いです。初動の対応を間違えると、問題がさらに大きくなる可能性があります。

          ステップ3:関係各所への報告と再発防止策の徹底

          事実を隠蔽することは、最悪の選択です。調査結果に基づき、誠実に関係各所へ報告しましょう。

          • 取締役会への報告:調査結果を速やかに取締役会に報告し、会社としての方針を決定します。
          • 監査役や監査法人への報告:会社の監査役や、契約している監査法人にも事実を報告し、今後の対応を協議します。
          • 再発防止策の策定と実行:なぜ不正が起きてしまったのか原因を分析し、二度と起こらないための具体的な再発防止策を策定します。
          • 取引の権限分散:特定の担当者に権限が集中しないよう、承認プロセスを見直す。
          • 内部監査体制の強化:定期的な内部監査で、不正の兆候を早期に発見できる体制を整える。
          • コンプライアンス研修の実施:全社員を対象に、循環取引のリスクについて周知徹底する。

          困難な状況ではありますが、誠実かつ迅速に対応することが、会社のダメージを最小限に食い止め、信頼を回復するための唯一の道です。

          まとめ

          今回は、「循環的取引の問題点」というテーマを深掘りしてきました。最後に、この記事の重要なポイントを振り返りましょう。

          • 循環的取引は、複数の企業が共謀して売上を水増しする不正会計の一種です。 実態のない取引は、いずれ必ず破綻します。
          • 最大の問題点は、粉飾決算による信用の失墜と、関係企業が共倒れになる連鎖倒産のリスクです。 その他にも、法的責任の追及や追徴課税など、数多くの深刻な問題を引き起こします。
          • 「売上が急増しているのに現金がない」「仕入先と販売先が同じ」といった兆候は危険信号です。 定期的なチェックで不正の芽を早期に摘み取ることが重要です。
          • 万が一巻き込まれた場合は、隠蔽せず、速やかに事実調査と専門家への相談を行い、誠実に対応することが不可欠です。

          目先の売上や利益のために不正に手を染めることは、会社の未来を自ら潰す行為に他なりません。一見、魅力的に見える「うまい話」には、必ず裏があります。

          この記事を読んでくださったあなたが、循環的取引の恐ろしさを正しく理解し、自社を守るための具体的な行動を起こすきっかけとなれば、これほど嬉しいことはありません。誠実な経営こそが、会社を永続させる唯一の道です。あなたの会社が、これからも健全に成長し続けることを心から願っています。

          スポンサーリンク
          ABOUT US
          雑談力向上委員会
          雑談力向上委員会
          編集部
記事URLをコピーしました