【9割が知らない】海が青い理由、実は空のせいじゃなかった!あなたの知らない7つの真実

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旅行先の海の色が違うのはなぜ?そのギモン、5分で解決します!

透き通るようなエメラルドグリーンの沖縄の海、吸い込まれそうな深い青色の日本海、そして穏やかな瀬戸内海の少し緑がかった海…。

誰もが一度は、その美しさに心を奪われたことがあるのではないでしょうか。旅行の計画を立てるとき、「どうせなら、きれいな青い海が見たい!」なんて思うこともありますよね。

でも、ふとこんな疑問が頭をよぎりませんか?

「そもそも、なんで海は青いの?」 「場所によって、海の色が全然違うのはなぜだろう?」

多くの人が「空の青さが海に映っているからでしょ?」と答えるかもしれません。実は私自身、子どもの頃、親にそう教わってからずっと信じ込んでいました。夏休みの自由研究のテーマにして、得意げに発表した記憶があります。

しかし、その答えは半分ホントで、半分はウソだったんです。

この記事を読めば、あなたを長年悩ませてきた「海が青い理由」に関するモヤモヤが、スッキリと晴れ渡ることでしょう。科学的な話を、誰にでもわかるように、そして「へぇ!」と思えるような面白いエピソードを交えて解説していきます。

この記事を読み終える頃には、あなたは「海の色の専門家」になっているはず。次回の旅行では、ただ海を眺めるだけでなく、その色の秘密を誰かに語って聞かせたくなること間違いなしです。あなたの日常や旅行が、もっと知的に、もっと豊かになるための冒険に、さあ、一緒に出かけましょう!

【結論】海が青い本当の理由、それは「青い光だけが生き残るから」

忙しいあなたのために、まず結論からお伝えします。

海が青い最大の理由は、太陽の光に含まれるさまざまな色のうち、水が「赤い光」を吸収しやすく、「青い光」は吸収されにくい性質を持っているからです。

太陽の光が海に差し込むと、赤やオレンジといった波長の長い光から順番に、水の分子にどんどん吸収されていきます。その結果、吸収されにくく、最も奥深くまで届く「青い光」だけが生き残り、海中で散乱(ちらばること)します。 その散乱した青い光が、私たちの目に届くため、海は青く見えるのです。

つまり、主役は「水」と「光」の関係であり、「空の青さが映っているから」というのは、二次的な要因に過ぎなかったのです。 これが、海が青い理由の核心です。

【衝撃の事実】「空の色が映っているから」は半分ホントで半分ウソだった!

多くの人が信じている「空の青が海に反射している説」。これが全くの間違いかというと、そうとも言えません。しかし、それが「海が青い理由」のすべてではない、というのが科学的な真実です。ここでは、その誤解をスッキリ解消していきましょう。

まずは結論から!海が青い最大の理由は「光の選択的吸収」

先ほど結論で述べた通り、海が青い根本的な理由は、水が特定の色の光を吸収する「選択的吸収」という現象にあります。

太陽の光は、一見すると透明(白色)に見えますが、実は虹の七色(赤・橙・黄・緑・青・藍・紫)がすべて混ざり合ったものです。 プリズムに光を通すと、色が分かれて見えるのが良い証拠ですね。

この太陽光が海に差し込むと、水分子はまるで色の好き嫌いをするかのように、特定の色の光から吸収していきます。一番最初に吸収されるのが、波長の長い「赤色」の光。そしてオレンジ、黄色と続きます。

逆に、波長の短い「青色」の光は、なかなか吸収されません。そのため、海の中をどんどん深く進むことができます。 生き残った青い光は、水中のさまざまな粒子にぶつかって四方八方に散乱し、私たちの目に届くのです。

> 【プロの視点】水深と色の関係、ダイバーは知っている!

> ダイビングをする人なら常識ですが、水深10メートルも潜れば、水中の世界から「赤色」はほとんど消えてしまいます。 例えば、真っ赤な魚も、水中ではくすんだ黒っぽい色に見えるのです。 水中写真を撮るときに、ストロボやライトが必須なのはこのため。光を当ててあげないと、本来の鮮やかな色が写らないんですね。これはまさに、水が赤い光を吸収している動かぬ証拠と言えるでしょう。

じゃあ、空の反射は全く関係ないの?曇りの日の海の色で検証!

「でも、晴れた日の海は、曇りの日より青く見える気がする…」 そう感じたあなたは、とても鋭いです。実際に、空の色が海の色に全く影響を与えていないわけではありません。

水面は鏡のように光を反射します。そのため、快晴の青空が広がっていれば、その青色が海面に反射し、海の色をより一層鮮やかな青に見せる効果があるのです。

逆に、空が厚い雲に覆われていると、その灰色の光が海面に反射するため、海の色はどことなく暗く、くすんだ色に見えます。

しかし、ここで重要なのは、たとえ曇り空の日でも、海が灰色一色にはならず、ちゃんと「青っぽく」見えるという事実です。これは、空の反射がなくても、先ほど説明した「水の選択的吸収」によって、海本来の青色が存在している証拠に他なりません。

人気漫画『名探偵コナン』でも、このテーマが取り上げられたことがあります。怪盗キッドが「海のブルーは空のブルーが写っている」と言ったのに対し、コナンは「空と海の色が青いのは、散乱と吸収…全く性質が異なる理由によるものだ」と反論するシーンがあります。 このコナンのセリフこそが、科学的な真実を的確に表しているのです。

海が青い理由(主役) 空が青い理由(参考)
現象 光の選択的吸収 レイリー散乱
仕組み 水分子が赤い光を吸収し、青い光が残る。 大気中の分子が青い光を強く散乱させる。
ポイント 水の「吸収」がメイン。量が多いほど青くなる。 大気の「散乱」がメイン。

【プロならこうする】コップの水が透明なのに、なぜ海は青いの?

「海が青い理由が水の性質なら、コップに汲んだ水も青いはずじゃない?」 これは、誰もが一度は抱く素朴な疑問ですよね。私も小学生の時、お風呂の残り湯をペットボトルに入れて、一生懸命太陽にかざして「青くならないなぁ」と首を傾げた経験があります。

この疑問を解決するカギは、「水の量(距離)」にあります。

水の分子一つ一つが吸収できる光の量は、ごくわずかです。コップやお風呂程度の水の量では、光が吸収される前に、容器の底や向こう側まで到達してしまいます。 そのため、私たちの目には無色透明に見えるのです。

しかし、海や大きな湖のように、水が膨大な量になると話は変わります。光は水中を長い距離進むことになるため、その間に赤い光はどんどん吸収され尽くし、青い光だけが残ります。

> 【意外な発見】プールの水が青く見えるのも同じ理由!

> 学校や市民プールを思い出してください。水が青く見えませんか? あれは、プールの底や壁を水色に塗っているから、という理由もありますが、 それだけではありません。プールの内壁が真っ白な施設でも、水はちゃんと青く見えます。 これも、海と同じ原理。ある程度の水の量が集まることで、光の選択的吸収が起こり、水本来の青色が私たちの目に認識されるようになるのです。

太陽の光の七変化!「散乱」と「吸収」が織りなす色のマジック

さて、「海が青い理由」の基本がわかったところで、もう少しだけ科学のレンズを覗いてみましょう。太陽の光が海に飛び込んでから、私たちの目に届くまでの壮大な旅路を追いかけることで、色の不思議がもっと深く理解できます。

太陽の光は「虹色」の集まりだった!プリズムの実験を思い出そう

小学生の理科の実験で、プリズムという三角形のガラスに光を通した経験はありませんか?太陽の光を通すと、壁にくっきりと虹色の帯が現れる、あの感動的な実験です。

あの実験が教えてくれるのは、私たちが普段「白い光」として認識している太陽光が、実はさまざまな色が混ざり合ってできているという事実です。 色は「波長」という波の性質を持っており、波長が長いものから順に「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」と並んでいます。

  • 波長が長い光(赤など): エネルギーは小さいが、障害物を回り込んで遠くまで届きやすい性質。
  • 波長が短い光(青など): エネルギーは大きいが、まっすぐ進む性質が強く、散乱しやすい。

この光の色の違いが、海の色を決定づける重要な要素となるのです。

海の中では「赤色」から吸収されていく!水深で色が変わる理由

太陽から放たれた虹色の光は、長い旅を経て地球に到達し、海へと飛び込みます。ここからが、色のサバイバルレースの始まりです。

海中に飛び込んだ光は、水の分子によって吸収されていきますが、すべての色が平等に吸収されるわけではありません。 水は、波長の長い赤色の光を最も吸収しやすい性質を持っています。

下の表を見てください。これは、水深によってどの色の光が届かなくなるかを示したものです。

水深 吸収され、見えにくくなる色 残って見える主な色
水深 約5m 赤色 オレンジ、黄、緑、青、藍、紫
水深 約10m オレンジ色 黄、緑、青、藍、紫
水深 約20m 黄色 緑、青、藍、紫
水深 約30m 緑色 青、藍、紫
水深 約50m以上 ほぼすべての色(青以外) 青、藍、紫(深い青色)

このように、水深が深くなるにつれて、次々と色が吸収されて消えていきます。 そして最終的に、最も吸収されにくい青系統の光だけが深海まで到達することができるのです。 だからこそ、水深がある沖合の海は、吸い込まれるような濃いインディゴブルー(藍色)に見えるのですね。

【SNSの声】「水中写真、撮ってみたら真っ青!」驚きの水中世界

SNS上でも、ダイビングやシュノーケリングを体験した人たちの、こんな声が見られます。

> X(旧Twitter)での投稿(創作)
> 「沖縄で初めてダイビング!カラフルな魚を撮ろうとカメラ構えたんだけど、後から見返したら写真が全部青っぽくてビックリ!インストラクターさんに聞いたら『水が赤い光を吸っちゃうからだよ』って。なるほど〜!赤いフィルター付けると綺麗に撮れるらしい。

ダイビング初心者 #水中写真 #海が青い理由」

> Instagramでの投稿(創作)
> 「水深15mの世界。そこは青のグラデーションが支配する静寂の空間でした。太陽の光がキラキラと差し込むけど、どこか幻想的。地上とは全く違う色の世界に、ただただ感動。赤い色のサンゴも、ここでは荘厳な黒に見える不思議。

水中世界 #青の世界 #ダイビング好きな人と繋がりたい」

こうしたリアルな体験談からも、水がいかに巧みに色を操っているかがわかりますね。赤い光が失われた青い世界は、私たちに非日常的な感動を与えてくれるのです。

あなたが見ている海の色は一つじゃない!透明度とプランクトンが描く絶景のカラーパレット

「海が青い基本原理はわかったけど、じゃあ沖縄みたいなエメラルドグリーンの海はどう説明するの?」 素晴らしい質問です!実は、海の色を決めているのは、水の性質だけではありません。水中に含まれる「不純物」、特に植物プランクトンの量が、海の色に大きな影響を与えているのです。

沖縄の海はなぜエメラルドグリーン?犯人は「植物プランクトン」

沖縄の海が美しいエメラルドグリーンに見えるのには、いくつかの理由が重なっていますが、色の決め手となっているのは「植物プランクトン」の存在です。

植物プランクトンは、光合成を行う小さな藻類で、葉緑素(クロロフィル)を持っています。 この葉緑素は、太陽光の中の青や赤の光を吸収し、緑の光を反射する性質があります。

海が本来持つ「青色」と、プランクトンが反射する「緑色」の光が混ざり合うことで、あの独特の美しいエメラルドグリーンが生まれるのです。

> SNSの声(創作)
> 「宮古島の海、マジで色がヤバい…。エメラルドグリーンってこういう色のこと言うんだって初めて知った。フィルター加工なしでこれって信じられる?プランクトンのおかげらしいけど、こんな綺麗な色を作ってくれるなんて、プランクトン様々だわ。

宮古島ブルー #エメラルドグリーンの海 #絶景」

つまり、プランクトンが非常に少ない海は深い青色になり、適度に存在すると緑がかった青色(エメラルドグリーン)に見える、というわけです。

「海の透明度」ってどうやって決まるの?不純物が色に与える影響

海の「透明度」は、海水中にどれだけプランクトンや泥、砂などの不純物が少ないかによって決まります。 不純物が少なければ少ないほど、光は遮られることなく水中深くまで届くため、透明度は高くなります。

沖縄の海の透明度が非常に高い理由は、主に以下の2つです。

  1. . 黒潮の影響: 沖縄近海を流れる黒潮は、プランクトンの栄養となる栄養塩が非常に少ない海水です。 そのためプランクトンが繁殖しにくく、海水が澄んだ状態に保たれます。
  2. . 川からの流入が少ない: 周囲に大きな川が少ないため、陸地から土砂や栄養分が流れ込みにくいことも、高い透明度を維持する要因となっています。
  3. 逆に、栄養分が豊富な沿岸の海ではプランクトンが繁殖しやすく、透明度が低くなりがちです。 プランクトンが大量発生すると、海の色は濃い緑色や茶色に近くなります。

    > 【プロの視点】透明度が低い海は「汚い」わけじゃない!

    > 透明度が低いと聞くと、つい「汚れた海」というイメージを持ってしまいがちですが、それは大きな誤解です。プランクトンが多いということは、それだけ栄養が豊かである証拠。 そのプランクトンを食べる小さな魚が集まり、さらにその魚を食べる大きな魚が集まる…という豊かな生態系が育まれているのです。 日本近海の海が、南国の海ほど透き通っていなくても、世界有数の豊かな漁場であるのはこのためです。見た目の美しさと、生命の豊かさは、必ずしもイコールではないのですね。

    地形や海底も名脇役!世界の海の色の違い、徹底比較

    海の色を決める要因は、まだまだあります。水深や透明度に加え、海底の砂の色や地形も、絶景を生み出す重要な「名脇役」なのです。世界に目を向けると、驚くほど多様な海の色とその理由が見えてきます。

    白い砂浜が最強のレフ板効果!南国の海が輝く理由

    沖縄やモルディブの海が、なぜあんなにもキラキラと輝いて見えるのか。その秘密の一つが、海底の白い砂です。

    沖縄の砂浜が白いのは、サンゴや貝殻のかけらでできているためです。 この白い砂が海底に広がっていると、太陽の光が海底で反射され、水中を明るく照らし出します。 まるで、写真撮影で使う「レフ板」のような効果ですね。

    この海底からの強い反射光によって、水の青色やプランクトンの緑色がより一層鮮やかに強調され、あの息をのむようなエメラルドグリーンやターコイズブルーが生まれるのです。

    さらに、遠浅の地形であることも重要です。 水深が浅いことで、太陽光が海底までしっかりと届き、白い砂のレフ板効果を最大限に引き出すことができるのです。

    条件 生まれる海の色 代表的な場所
    透明度が高い + 白い砂 + 遠浅 鮮やかなエメラルドグリーン、ターコイズブルー 沖縄、モルディブ、カリブ海の島々
    透明度が高い + 水深が深い 吸い込まれるような濃い青(コバルトブルー) 沖合の外洋、日本海の一部
    プランクトンが多い + 遠浅 緑がかった海の色 瀬戸内海など栄養豊富な内湾

    日本海と太平洋、色が違うってホント?海流がもたらす色の差

    同じ日本でも、太平洋側と日本海側では、海の色が違うと感じたことはありませんか?これには、日本近海を流れる二つの大きな海流、「黒潮」と「親潮」が関係しています。

    • 黒潮(暖流): 南から流れてくる暖かく塩分の濃い海流。プランクトンの栄養が少なく、透明度が高いのが特徴です。 そのため、黒潮が流れる海域は、色が濃く、黒に近い藍色に見えることから「黒潮」と名付けられました。 太平洋側の海の色に大きく影響しています。
    • 親潮(寒流): 北から流れてくる冷たい海流。栄養塩を豊富に含んでおり、多くのプランクトンを育むことから「親潮」と呼ばれます。プランクトンが豊富なため、海水は緑がかった色に見え、世界三大漁場の一つである三陸沖の豊かさを支えています。

    このように、流れる海流の性質によってプランクトンの量が変わるため、海の色にも違いが生まれるのです。

    「紅海」「黒海」「黄海」名前の由来は本当に色だった!

    世界には、そのものずばり「色」の名前がついた海があります。その由来を知ると、海の色がいかに多様であるかがわかります。

    海の名前 主な場所 名前の由来
    紅海(こうかい) アフリカとアラビア半島の間 季節によって「トリコデスミウム」という赤い色素を持つ藻が大量発生し、海面が赤く見えることがあるため。
    黒海(こっかい) ヨーロッパとアジアの間 複数の説があるが、一つは、水中の硫化水素が豊富で、金属を黒く変色させるため。もう一つは、地中海に比べてプランクトンが多く、透明度が低く暗く見えるため、など。
    黄海(こうかい) 中国と朝鮮半島の間 中国の黄河から大量の黄土を含んだ水が流れ込み、海が黄色く濁って見えるため。

    これらの海の名前は、単なる比喩ではなく、その海域の環境的な特徴を的確に表しているのです。 旅先で地図を見るとき、こうした知識があると、また違った楽しみ方ができるかもしれませんね。

    【日常のギモン解決】プールやお風呂の水も青い?身近な「青」の謎に迫る

    「海が青い理由」を学んできたあなたなら、もう日常にあふれる「水と青の謎」も解き明かせるはずです。プールやお風呂、さらには雪や氷河まで、身近な疑問に科学のメスを入れてみましょう。

    プールの水が青く見えるのは「海と同じ理由」+αがあった!

    学校のプールで泳いだ後、タオルで体を拭いたら、なぜかタオルがうっすら青くなった…なんて経験はありませんか?

    プールの水が青く見える主な理由は、海と同じ「光の選択的吸収」です。 ある程度の水量があるため、水が赤色の光を吸収し、残った青い光が私たちの目に届きます。

    しかし、プールにはもう一つ、青さを強調する要素があります。それは、プールの底や壁の色です。多くのプールでは、清潔感や清涼感を出すために、内壁が水色や青色で塗装されています。 この内壁の色が、水本来の青さと相まって、より鮮やかな青色に見せているのです。

    > 【ちょっとした失敗談】

    > 2016年のリオデジャネイロオリンピックで、飛び込み競技用のプールの水が、一夜にして鮮やかな緑色に変わってしまうというハプニングがありました。 原因は、業者が消毒用の塩素と過酸化水素を誤って同時に投入してしまったこと。 これにより消毒効果が無力化され、藻が大量発生してしまったそうです。 プールの水色を維持するには、適切な水質管理がいかに重要かがわかるエピソードですね。

    我が家のお風呂はなぜ透明?浴槽の色と量の限界

    「プールの水が青く見えるなら、うちのお風呂の水も青いはずでは?」 そう思いますよね。実際、白い浴槽にお湯を溜めて、じっと見つめてみてください。ほんのりと、ごくわずかに青みがかっているのがわかるはずです。

    しかし、コップの水と同様に、お風呂の水量では、光が吸収される距離が短すぎるため、はっきりとした青色として認識することは難しいのです。 これが、お風呂の水が透明に見える主な理由です。

    また、浴槽の色も影響します。もしあなたの家の浴槽がアイボリー系やベージュ系なら、その色が水の色に混ざってしまい、わずかな青みも感じにくくなります。逆に、真っ白なホーローの浴槽などでは、青みを感じやすいかもしれません。

    意外な発見!雪や氷河の「青」も同じ原理だった

    最後に、少し視野を広げてみましょう。深く積もった雪に穴を掘ったときや、テレビで見る氷河の裂け目(クレバス)が、息をのむような美しい青色をしているのを見たことはありませんか?

    実は、これも海が青い理由と全く同じ原理なのです。

    雪や氷は、小さな氷の結晶が集まってできています。太陽の光がこの雪や氷の層に入り込むと、内部で何度も散乱を繰り返します。光が進む距離が長くなるにつれて、赤い光から順番に吸収されていき、最後に残った青い光だけが外部に放出されるため、私たちの目には青く見えるのです。

    不純物が少なく、密度が高い氷ほど、光は深くまで透過し、より濃く、美しい青色(グレイシャーブルー)になります。自然が作り出す色の神秘は、海の中だけでなく、極寒の世界にも広がっているのですね。

    知っていると10倍楽しめる!海の色から読み解く地球のサイン

    これまで学んできた知識を使えば、私たちは海の色を見るだけで、その場所の環境や、時には地球が発しているSOSを読み解くことさえ可能になります。海の色は、単なる風景ではなく、地球の状態を映し出す「鏡」なのです。

    海の色が変わると危険信号?「赤潮」の正体とは

    時々ニュースで、「赤潮(あかしお)が発生し、漁業に被害が…」という報道を耳にすることがあります。赤潮とは、特定の植物プランクトンが異常に増殖し、海の色が赤褐色やオレンジ色に変わる現象のことです。

    赤潮が発生する主な原因は、生活排水や工場排水などによって、海に窒素やリンといった栄養分が過剰に流れ込む「富栄養化(ふえいようか)」です。 栄養が増えすぎた海では、プランクトンのバランスが崩れ、特定の種だけが爆発的に増えてしまうのです。

    赤潮には、魚のエラを詰まらせて窒息させてしまうタイプや、プランクトン自体が毒を持つタイプ(貝毒の原因となる)などがあり、海の生態系や私たちの食生活に深刻な影響を及ぼすことがあります。 美しいはずの海が赤く染まるのは、人間活動が海の健康を脅かしているという、地球からの警告サインなのかもしれません。

    宇宙から見た地球はなぜ「青い惑星」と呼ばれるのか

    宇宙飛行士が撮影した地球の写真を見ると、そこには美しく青い球体が浮かんでいます。地球が「青い惑星」と呼ばれる所以です。

    その青さの主な理由は、もちろん広大な海の存在です。地球の表面の約7割は海で覆われています。その海が太陽の光を反射し、青い光を宇宙空間に放っているため、地球は青く見えるのです。

    私たちが普段見上げている空の青さも、地球の青さに貢献しています。大気による光の散乱(レイリー散乱)が、地球全体を青いベールで包み込んでいるのです。この「海の青」と「空の青」が合わさって、宇宙に浮かぶ奇跡の星、地球の姿を形作っています。

    【未来の話】地球温暖化で海の色が変わるかもしれないってホント?

    最後に、少し未来の話をしましょう。実は今、科学者たちの間で「地球温暖化によって、海の色が変わり始めているのではないか」という懸念が広がっています。

    マサチューセッツ工科大学(MIT)などの研究チームが2023年に発表した研究によると、過去20年間で世界の海の56%以上で色の変化が確認され、特に赤道付近の熱帯海域で緑色が濃くなっている傾向があるそうです。

    その原因として考えられているのが、海水温の上昇によるプランクトンの生態系の変化です。 温暖化が進むと、これまでプランクトンが少なかった亜熱帯などの青い海域では、さらにプランクトンが減ってより青くなり、逆に極地に近い緑の海域では、プランクトンが増えてさらに緑が濃くなる可能性があると予測されています。

    これは、単に海の色が変わるという景色の問題ではありません。海の食物連鎖の土台であるプランクトンのバランスが崩れることは、海洋生態系全体に計り知れない影響を及ぼす可能性があります。 海の色は、気候変動という地球規模の課題を私たちに突きつける、重要な指標でもあるのです。

    まとめ:海の色の秘密を知れば、世界はもっと面白くなる

    長い旅路、お疲れ様でした!「海が青い理由」という一つの疑問から始まり、光の性質、プランクトンの役割、地形の影響、そして地球環境問題まで、本当に多くのことを学んできましたね。最後に、この記事の要点を振り返ってみましょう。

    • 海が青い最大の理由は、水が太陽光の「赤い光」を吸収し、吸収されにくい「青い光」だけが残って散乱するから。 「空の反射」は二次的な要因に過ぎません。
    • 場所によって海の色が違うのは、「水の透明度(プランクトンの量)」、「海底の砂の色」、「水深や地形」など、複数の要因が複雑に絡み合っているため。 沖縄の海がエメラルドグリーンに見えるのは、高い透明度、白い砂、そして適度なプランクトンという奇跡的な条件が揃っているからです。
    • 海の色は、ただ美しいだけでなく、その海の豊かさや、時には地球環境の変化を私たちに教えてくれる重要なサインでもあります。

    もう、あなたは「海の色博士」です。この知識があれば、次に見る海は、きっと今までとは全く違った景色に見えるはずです。

    旅行先のビーチで、その海がなぜその色をしているのかを考えてみてください。エメラルドグリーンの海なら、その透明度の高さと豊かな生態系に思いを馳せ、深い藍色の海なら、その先に広がる雄大な深海を想像してみてください。

    知ることは、世界をより深く、より豊かに味わうための第一歩です。この記事が、あなたの日常に新たな彩りと、知的なワクワク感をもたらすきっかけになれたなら、これほど嬉しいことはありません。さあ、この知識という新しいコンパスを手に、次の冒険へと出かけましょう!

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