トランプ次期政権によるビットコイン価格高騰

ビットコインの価格は、2024年12月4日に初めて10万ドル（約1500万円）を超えました。これは、トランプ次期大統領が暗号資産推進派のポール・アトキンス氏を証券取引委員会委員長に指名すると発表したことがきっかけです。トランプ氏はSNSで、アトキンス氏がデジタル資産のイノベーションを重視していると述べ、これにより、トランプ政権下での暗号資産取引活性化への期待感が高まりました。大統領選直前の11月5日には7万ドル前後だったビットコイン価格は、トランプ氏の勝利を受けて約40%上昇しました。この高騰は、トランプ政権による暗号資産規制の緩和や政策的支援への期待感を反映していると考えられます。 トランプ政権による具体的な政策内容はまだ不明な点が多いものの、ビットコイン戦略準備金の実現可能性も予測市場で60%に達するなど、市場では大きな期待が寄せられています。 一部アナリストは、トランプ氏の仮想通貨政策への期待感からビットコインが1600万円に迫るとの見解を示しています。 また、トランプ次期大統領が自身の名を冠したミームコイン「TRUMP」を公式に発行したことも、市場に影響を与えていると考えられます。このコインは発行後、価格が20倍に暴騰しました。さらに、メラニア夫人も公式ミームコイン「MELANIA」をローンチし、市場に波及効果をもたらしました。ただし、TRUMPコインはその後急反落しており、ミームコイン市場の変動性の高さを示しています。

ビットコイン価格の将来予測と懸念材料

一方、ビットコイン価格の上昇は、常にリスクを伴います。Forbes JAPANの記事によると、世界のマネーサプライが4兆1000億ドル減少したことを受け、ビットコイン価格が最大2万ドル急落する可能性があると警告するアナリストもいます。The Kobeissi Letterのアナリストは、ビットコイン価格は歴史的に世界のマネーサプライの動きに約10週間遅れで連動しており、現在の状況では調整が遅れている可能性を指摘しています。 この懸念は、米連邦準備制度理事会（FRB）の金融政策にも関連しています。FRBはインフレ抑制と景気後退回避の両立に苦慮しており、利下げのペースが予想より遅くなる可能性も示唆しています。 さらに、CoinDesk JAPANの記事では、ビットコインの年末「サンタラリー」が過去の傾向と異なり低迷している点を指摘しています。過去のデータでは、12月末の数日間に3%上昇する傾向がありましたが、近年は下落傾向が強まっており、今年のサンタラリーへの期待も低いとされています。 これらの要因から、ビットコイン価格の今後の動向は不透明であり、投資家は慎重な姿勢を維持する必要があるでしょう。

ビットコイン関連ニュース

DMMビットコイン流出事件と北朝鮮ハッカー集団

2024年5月、暗号資産交換業者「DMMビットコイン」から480億円相当のビットコインが不正に流出しました。警察庁と警視庁は、北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」の一部門である「トレーダートレイター」が関与したと特定しました。 ハッカー集団は、DMMビットコインが委託する暗号資産管理会社の従業員に偽の転職案内を送信し、ウイルス感染を誘発して情報を盗み出したとみられています。この事件は、暗号資産業界におけるセキュリティ対策の重要性を改めて浮き彫りにしました。 政府は、FBIなどとも連携し、サイバー攻撃への注意喚起を行っています。 DMMビットコインは、顧客資産をSBI VCトレードに移管した上で、事業を廃止する方針を発表しています。

その他のビットコイン関連ニュース

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