江崎禎英氏の初当選

無所属新人の江崎禎英氏（60歳）が、自民党、立憲民主党、公明党、国民民主党の推薦を受け、岐阜県知事選挙で初当選を果たしました。 江崎氏は元内閣府大臣官房審議官で、旧通商産業省（現経済産業省）出身です。前回の岐阜県知事選挙にも立候補しましたが、落選していました。今回の選挙戦では、若い女性が働きやすい環境整備などを通じた人口減少対策や、リニア中央新幹線を活用した経済再生などを訴え、与野党各党の支持層や無党派層から幅広く支持を集めました。当選確実の報を受け、江崎氏は「経済や少子化、子どもたちの不登校など、社会全体が非常に不安になっている中で『新しい社会を作っていく』という訴えが有権者の皆様に届いたのではないか。一緒に働く県庁の職員から話を聞きながら、さまざまな課題に取り組む準備をしたい」とコメントしています。 江崎氏の選挙活動は、前回落選後から県内各地を精力的に回り、特に若者や女性の流出を防ぐ政策に重点を置いてアピールを行ったことが、幅広い支持獲得に繋がったと分析されています。 また、今回の選挙は、5期務めた現職の古田肇氏の引退に伴い、20年ぶりに新人同士の争いとなりました。与野党の推薦を受けた江崎氏の組織戦が、選挙戦を制する大きな要因となったと言えるでしょう。

選挙結果の詳細

江崎禎英氏（無所属・新）は43万6418票を獲得し当選しました。対する無所属新人の和田玲子氏（共産党推薦）は13万5224票でした。 江崎氏は、人口減少対策や経済政策などを争点に、特に若い世代への訴求を強化することで、多くの支持を集めることに成功しました。和田氏は、共産党の支持基盤に加え、特定の政策分野における支持層への訴求を展開していましたが、江崎氏の大幅な票差を覆すには至りませんでした。 選挙戦では、人口減少対策、経済活性化、子育て支援など、岐阜県が抱える喫緊の課題が主要な争点となりました。両候補ともそれぞれの政策を提示し、有権者への訴求を図りました。

低投票率

岐阜県選挙管理委員会によると、今回の岐阜県知事選挙の確定投票率は36.21％でした。これは前回選挙を11.83ポイント下回り、平成25年の知事選挙の33.92％に次いで過去2番目に低い投票率となりました。 低投票率の原因としては、新人同士の戦いという点に加え、現職古田氏の長期政権による政治への関心の低下、若年層の投票率の低さなどが考えられます。 低い投票率は、選挙結果の代表性や、政策への民意反映の度合いについて、議論を呼ぶ可能性があります。 今後、投票率向上に向けた対策が求められるでしょう。

候補者紹介

今回の岐阜県知事選挙には、無所属新人の江崎禎英氏と無所属新人の和田玲子氏の2名が立候補しました。江崎氏は自民党、立憲民主党、国民民主党、公明党の推薦を受け、和田氏は日本共産党の推薦を受けました。

江崎禎英氏

江崎禎英氏は、山県市出身の60歳。東京大学教養学部卒業後、通商産業省（現経済産業省）に入省。内閣府大臣官房審議官などを歴任し、現在は大学教授を務めています。

和田玲子氏

和田玲子氏は、64歳。社会福祉法人理事として活動しており、産業カウンセラーの資格も保有しています。

選挙の注目点

今回の岐阜県知事選挙は、5期20年にわたって県政を担ってきた古田肇知事が引退を表明したことに伴い、20年ぶりに新人同士による選挙戦となりました。そのため、県政の刷新を求める声や、新たな政策への期待が高まっていました。 また、与野党4党が江崎氏を推薦した一方、共産党が和田氏を推薦するなど、政党間の思惑も選挙結果に影響を与えた可能性があります。 さらに、期日前投票率も低調に推移しており、投票率の低さが選挙結果に与える影響についても注目されていました。

雑談力向上委員会

編集部