千賀滉大、2025年最新動向：ゴーストフォークの進化と完全復活への道

はじめに

ニューヨーク・メッツに所属する千賀滉大投手は、その代名詞である「ゴーストフォーク」を武器に、メジャーリーグの舞台で躍動を続けています。育成選手からメジャーリーグのエースへと駆け上がった彼のキャリアは、まさに努力と才能の結晶といえるでしょう。2025年シーズンも先発ローテーションの柱として期待される千賀投手ですが、直近では怪我からの復帰登板で課題も見え隠れしています。本記事では、千賀滉大投手の最新の動向に焦点を当て、その進化と今後の展望について深掘りしていきます。

怪我からの復帰登板と課題

千賀滉大投手は、2025年6月に右太もも裏（ハムストリングス）の張りのため負傷者リスト（IL）入りを余儀なくされましたが、7月11日（日本時間12日）のロイヤルズ戦で戦列に復帰しました。復帰登板では4回を無失点に抑え、好調な回復ぶりを見せていました。

しかし、続く復帰2戦目となる7月21日（日本時間22日）のエンゼルス戦では、3回を投げて4安打4失点、3四球、5奪三振と、今季ワーストの結果に終わりました。 80球の球数制限がある中、73球を投じましたが、ストライクが39球と制球が定まらず、「考えすぎた部分もある。余計なことを考えないようにしたい」と反省の弁を述べています。

地元メディアからは「今季最悪の登板」「いつもの鋭い投球は見られなかった」と辛口の評価がされており、特に代名詞であるゴーストフォークが見切られていた可能性も指摘されています。 試合前時点で空振り率42%という驚異的な数字を誇っていたフォークボールに対し、エンゼルス打者たちはほとんど手を出さなかったとのことです。

チームは7対5で逆転勝利を収めたため、千賀投手には勝敗はつきませんでしたが、防御率は1.39から1.79に悪化しました。 この登板内容は、復帰後の千賀投手にとって調整が必要であることを示唆していると言えるでしょう。

次回登板と今後の期待

千賀滉大投手の次回登板は、7月27日（日本時間28日）に敵地で行われるジャイアンツ戦に決まっています。 今季8勝目を狙う重要な登板となります。 ジャイアンツ戦はメジャー1年目の2023年4月20日に一度登板しており、5回を5安打4失点、4四球ながらも勝利投手となっています。

メッツのカルロス・メンドーサ監督は、千賀投手の早期復帰を歓迎しており、「彼はこのチームの大きな戦力であり、先発ローテーションにおいても大きな存在だからね」と語っています。 怪我からの復帰はチームにとって大きなプラスであり、特に6月以降に崩れていた先発ローテーションに安定感をもたらし、チームの首位奪還に向けての追い風となることが期待されています。

2025年シーズンにおける千賀投手の成績は、7勝3敗、防御率1.79、79奪三振（7月27日現在）となっています。 昨シーズンは防御率2.98でリーグ2位の成績を残し、メッツの先発ローテーションの柱として活躍しました。 復帰後も順調に登板を重ねており、チームの成績向上に大きく貢献しています。

AIによる2025年シーズンの成績予測では、登板33.46、先発25.87、投球回156.30、防御率3.89、勝利9.84、奪三振188.82と予測されており、2桁勝利と防御率3点台が期待されています。 昨シーズンに苦しんだ怪我から年間を通して健康な状態でマウンドに上がれるかどうかが、今季の最大の課題となるでしょう。

「ゴーストフォーク」の進化と新球種

千賀滉大投手の代名詞である「ゴーストフォーク（お化けフォーク）」は、その驚異的な落差と不規則な変化で打者を翻弄し続けています。 糸井嘉男氏と川﨑宗則氏の同級生コンビも、「ホンマに消えます！1メートルは落ちますね」「投げた瞬間に“フォーク”だと分かる。しかし不規則、さらに落差がすごいので、消えます」と絶賛しています。

しかし、復帰2戦目のエンゼルス戦では、そのゴーストフォークが見切られていたという指摘もありました。 打者たちがほとんど手を出さなかったという事実は、相手チームが千賀投手の投球を徹底的に分析していることを示しているのかもしれません。

そんな中、千賀投手は今シーズンから新たな球種であるシンカーをレパートリーに加えています。 このシンカーは、通常のゴーストフォークが80マイル台前半（約129-135km/h）であるのに対し、80マイル台後半（約137-142km/h）の球速で、直球とゴーストフォークの中間の球速帯を埋める球として期待されています。 メジャーリーグ公式サイトでも「今春のキャンプで目立った15のえぐい新球」として千賀投手のシンカーが紹介されており、「メッツのエースにとってシンカーは第7の球種になりそうだ」と評価されています。

多様な球種を操り、打者に的を絞らせないピッチングは、千賀投手にとってさらなる進化の証と言えるでしょう。 ゴーストフォークに加えて、シンカーやカットボール、さらにはチェンジアップなど、多彩な球種を効果的に使うことで、今後もメジャーリーグの打者たちを抑え込んでいくことが期待されます。

メッツでの契約と年俸

千賀滉大投手は、2022年オフにニューヨーク・メッツと5年総額7500万ドル（約102億7500万円）の大型契約を結びました。 2025年の年俸は1400万ドル（日本円で約16億8000万円から19億6000万円）であり、メジャーリーグでも上位クラスの年俸水準となっています。 育成選手としてプロ入りした千賀投手が、約700倍もの年俸へと飛躍を遂げたことは、彼の不断の努力と才能の結晶と言えるでしょう。

メッツの先発ローテーションに欠かせない存在として、その契約に見合う活躍を続けています。 故障からの復帰後も、チームへの影響は大きく、特に不安定だった先発ローテーションに安定感をもたらす存在として、首位奪還への貢献が期待されています。

まとめ

2025年シーズン、千賀滉大投手は怪我からの復帰を果たし、再びメッツの先発ローテーションの重要なピースとしてマウンドに立っています。直近の登板では制球に苦しみ、ゴーストフォークが見切られる場面も見られましたが、これは彼が常に進化を求めている証でもあります。新球種シンカーの導入など、新たな引き出しを増やすことで、メジャーリーグの厳しい環境で生き抜くための努力を続けています。

育成出身からメジャーのエースへと駆け上がった千賀投手のキャリアは、多くの人々に夢と希望を与えています。高額な年俸に見合う、あるいはそれ以上の活躍が期待される中で、今後の登板でどのようなピッチングを見せてくれるのか、その一挙手一投足に目が離せません。メッツの首位争い、そして千賀投手自身のさらなる飛躍に向けて、私たちファンも熱い声援を送り続けましょう。

雑談力向上委員会

編集部