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【速報】京セラ、2025年大転換!株主VS経営陣、AIソリューション「VIMOA」の衝撃

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はじめに

今、「京セラ」というキーワードが大きな注目を集めています。その背景には、企業としての根幹を揺るがすような**物言う株主からの圧力**と、未来の製造業を大きく変革する可能性を秘めた**画期的なAIソリューション「VIMOA(ヴィモア)」の登場**という、二つの大きな動きがあります。老舗企業である京セラが、この激動の2025年にどのような変革を遂げようとしているのか、その最新動向を深掘りしていきましょう。

事業再編の嵐!物言う株主が京セラ経営を揺るがす2025年

香港ファンド「オアシス・マネジメント」からの猛攻

実は、京セラは現在、「物言う株主」として知られる香港のファンド、オアシス・マネジメントからの強いプレッシャーに直面しています。オアシスは、京セラに対し**ノンコア事業からの撤退**や、創業の原点である**セラミック事業への集中**を強く要求しているのです。その背景には、この10年間、京セラの株価が停滞しており、ROE(自己資本利益率)の低迷が続いているという指摘があります。多角化経営が強みであった京セラにとって、これはまさに経営戦略の根幹を問われる事態と言えるでしょう。

特にオアシスが名指しで撤退を要求しているのが、半導体関連部品事業セグメントを構成する**有機基板事業**です。コロナ禍後の半導体市場の活況を受けて、半導体関連部品事業はこれまで好調を維持していましたが、2023年度には有機基板事業が減速に転じ、セグメント全体でマイナス成長に陥りました。そして驚くべきことに、2024年度には有機基板事業における**減損損失の計上**が響き、セグメント損益は278億円もの赤字を計上する事態になったのです。これは、生成AI市場の急速な勃興に対する対応の遅れが原因とされており、汎用サーバー向けFCBGAが主体であった京セラにとって、市場の変化への適応が急務であることが浮き彫りになりました。

京セラは2025年5月に構造改革を発表しましたが、オアシス・マネジメントはこの取り組みを「不十分」だと評価し、依然として不満を表明しています。同年6月の定時株主総会では、オアシスが山口悟郎会長と谷本秀夫社長の取締役選任に反対票を投じ、両氏の賛成比率が70%を切るという異例の結果となりました。これは、投資家からの経営に対する厳しい視線がかつてないほど強まっていることを示しています。

2025年3月期決算に見る苦境と今後の方向性

2025年5月14日に発表された**2025年3月期(2024年度)通期決算**では、売上高は前期とほぼ横ばいの2兆145億円となりましたが、利益面では大幅な減益となりました。生産設備の稼働率低下や人件費の増加、そして前述の半導体部品有機材料事業における減損損失の計上が主な要因です。営業利益は前期比70.6%減の273億円、親会社株主に帰属する当期純利益も76.2%減の241億円と、厳しい結果が報告されています。

こうした状況を受け、京セラは「モノ売り」から「モノ×コト売り」への変革を掲げ、ソリューション事業の改革に注力しています。特にスマートエナジー事業においては、これまでの「売り切り」ビジネスから脱却し、再生可能エネルギー電力販売ビジネスの拡大を通じて、長期的な高収益ビジネスモデルへの転換を目指しています。

製造業DXを加速!京セラの新AIソリューション「VIMOA」衝撃デビュー

切削加工の「見えない・分からない」を解消する「VIMOA」

そんな経営の大きな転換期にある京セラですが、一方で未来を切り拓く画期的な技術も発表しています。2025年8月19日、京セラは切削加工を可視化・監視・分析するセンシングソリューション**「VIMOA」(ヴィモア)**のサービス提供を2025年9月から順次開始すると発表しました。これは、**製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)**を強力に推進する可能性を秘めた、まさに「知らないと損する」最新情報と言えるでしょう。

切削加工の現場では、切削工具や工作機械の性能、被削材の特性、加工条件など、様々な要素が複雑に絡み合うため、加工状態を定量的にデータ化し、最適な工程をデジタルで決定するのは非常に困難でした。また、多くのケースでクーラント液を吐出しながら加工するため、加工中の様子を目視で確認できず、切削音や加工後の刃先の状態から経験と勘に頼って状況を推測しているのが実情でした。

VIMOAは、京セラ独自のセンシングツールを用いることで、加工中の微細な振動を高感度で計測し、それを「見える化」します。これにより、切削加工の状態をリアルタイムで可視化・監視・分析することが可能となるのです。

2つのサービスプランとAIモニタリングの未来

VIMOAには、二つのサービスプランが用意されています。

1. **センシングツールプラン(2025年9月開始)**
このプランでは、センシングツールや専用無線LAN、交換用バッテリーなどをセットにした機器一式をレンタル形式で提供します。14日間で9万円、30日間で16万円(いずれも税抜き)から手軽に利用できるため、「不具合の原因をピンポイントで分析したい」「エビデンスに基づいた工程改善を行いたい」「新規量産立ち上げのスムーズな条件出しをしたい」といったニーズに迅速に応えることができます。特に、高速回転で加工するアルミニウム合金や鋳鉄の加工においても精緻な測定が可能で、突発的なトラブルの原因特定にも貢献します。

2. **加工監視AIによる量産ライン用稼働監視・不具合管理サービス(2026年春サービス開始予定)**
将来的には、センシングツールと**加工監視AI**を組み合わせることで、量産ライン全体のモニタリング、稼働状況の監視、不具合の一元管理を可能にするAIモニタリングプランも提供される予定です。センシングツールが計測したデータをAI搭載の産業用PCに収集・解析し、加工状態をリアルタイムでモニタリング。さらに工作機械と通信連携することで、工程ごとの加工状況をリアルタイムで測定し、異常を早期に検知できるようになります。

このVIMOAの登場は、これまで職人の経験と勘に頼りがちだった製造現場に、デジタル技術とAIの力を導入し、生産性向上と品質安定化に大きく貢献することが期待されています。京セラは、デジタル技術やAIの活用によって切削加工を「見える化」し、ユーザーの生産現場の進歩発展に貢献していくとしています。

背景・経緯:多角化経営の光と影、そして未来への投資

京セラの歴史は、ファインセラミック技術を基盤とした多角化経営の歴史と言えます。通信機器、太陽電池、複写機、医療機器など、幅広い分野で事業を展開し、2023年3月期には初めて売上高2兆円を突破しました。

しかし、前述の通り、近年の事業環境の変化は大きく、特に半導体市場の変動や特定の事業分野での競争激化が、経営に影響を与え始めています。これに対応するため、京セラは2023年5月、同社としては初となる3カ年の中期経営計画を発表しました。この計画では、3年間で前の3カ年の約2倍となる1兆2000億円もの設備投資および研究開発投資を行い、その約半分を**半導体関連事業**に割り当てる方針を示していました。2029年3月期には売上高3兆円、税引き前利益率20%の達成を目標に掲げ、積極的な投資で成長を目指す姿勢を見せていました。

しかし、2025年3月期決算での大幅減益は、こうした積極投資の最中にも、外部環境の変化や事業構造の課題が顕在化していることを示唆しています。だからこそ、今、物言う株主からの事業再編要求が強まり、京セラ自身もソリューション事業の改革や「モノ×コト売り」への転換を加速させているのです。

一方で、京セラは新たな成長の柱を築くべく、未来を見据えた投資も着実に進めています。その一つが、**通信インフラ事業への再参入**です。2025年2月には「O-RU Alliance」を設立し、AIを活用した5G仮想化基地局の開発を進めるなど、過去のPHS事業で培った技術と経験を活かし、オープン化とAI RAN、クラウドRANといった新たな領域に挑戦しています。同年3月には、モバイル通信業界の世界最大級イベント「MWC Barcelona 2025」に出展し、その戦略を世界に発信しました。

関連情報・雑学:京セラが挑む新たな領域と意外な顔

医療機器分野での存在感拡大

実は、京セラは医療機器分野でも着実にその存在感を高めています。2025年3月には、**人工膝関節手術支援ロボット「CUVIS-jointシステム」の日本国内での販売を開始**しました。さらに、2025年3月からはエム・シー・メディカル株式会社との販売提携により、京セラ製**人工股関節製品の販売も開始**しています。変形性股関節症や関節リウマチなどによる股関節の痛みや動きの制限に悩む患者さんのQOL向上に貢献するため、京セラが培ってきた独自の材料技術や表面処理技術が活かされているのです。ファインセラミック技術をベースにした医療機器は、長寿命で生体適合性が高く、まさに京セラのコア技術の真骨頂と言えるでしょう。

サステナビリティとDXへの貢献

環境問題への意識が高まる中、京セラはサステナビリティへの取り組みも加速させています。2025年3月には、国内6拠点で**再生可能エネルギー全量供給を開始**し、年間約75,000トンものCO2削減を実現すると発表しました。これは、地球環境への負荷軽減に向けた京セラの強いコミットメントを示すものです。

また、デジタル化の波は建設業界にも押し寄せていますが、京セラはここでも存在感を発揮しています。2025年8月27日からインテックス大阪で開催される「JAPAN BUILD OSAKA」内の「建設DX展」に、京セラは出展します。高耐久スマートフォンやタブレットと、ソリューションパートナー各社のアプリケーションを組み合わせることで、測量、写真管理、現場間コミュニケーション、情報共有など、建設現場の多岐にわたる業務のDXを支援します。人手不足や高齢化が深刻な建設業界において、京セラの高耐久端末とDXソリューションは、業務効率化と生産性向上に大きく貢献する可能性を秘めているのです。

「Top 100 グローバル・イノベーター 2025」受賞

驚くべきことに、京セラは2025年3月14日、知的財産および技術革新に関する評価で権威ある**「Top 100 グローバル・イノベーター 2025」を受賞**しています。これは、世界中で最も革新的な企業として認められた証であり、物言う株主からの圧力がある一方で、京セラの技術開発力やイノベーションに対する評価は揺るぎないものであることを示しています。

まとめ:京セラが描く未来の形

2025年の京セラは、まさに大きな転換点に立たされています。物言う株主からの厳しい事業再編要求に直面し、多角化経営のあり方そのものが問われる一方で、製造業の未来を変えるAIソリューション「VIMOA」の投入や、通信インフラ事業への再参入、医療機器分野での着実な成長など、未来に向けた新たな種まきも着々と進められています。

京セラは、厳しい外部環境と内部からの変革の波に揉まれながらも、創業以来培ってきたファインセラミック技術を核とし、デジタル技術やAIを融合させることで、新たな企業価値の創出を目指しています。今後の京セラが、これらの挑戦を通じてどのように進化し、どのような未来を築いていくのか。その動向は、単なる一企業のニュースとしてだけでなく、日本の製造業全体の未来、そして私たちの社会の進化を占う上でも、引き続き注目すべき価値ある情報と言えるでしょう。この激動の時代に、京セラがどのような「答え」を導き出すのか、目が離せません。

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