第74期ALSOK杯王将戦七番勝負 第2局 速報
対局開始と序盤の展開
2025年1月25日午前9時、京都市伏見区の伏見稲荷大社において、ALSOK杯第74期王将戦七番勝負第2局が開始されました。先手番の藤井聡太七冠(22)は飛車先の歩を突き、後手番の永瀬拓矢九段(32)は角道を開けて応じるなど、序盤は駒組みが着実に進められました。藤井七冠は王将戦4連覇を目指しており、第1局では勝利を収めています。対する永瀬九段は、昨年「王座戦」で藤井七冠に敗れており、今回の王将戦では雪辱と初タイトル獲得を目指しています。2人は練習将棋を指す研究仲間としても知られており、タイトル戦での対戦は4回目、公式戦の対戦成績は藤井七冠が19勝、永瀬九段が7勝となっています。第2局の勝敗は26日午後に決まる見込みです。
昼食休憩と両者の昼食内容
午後0時30分、両対局者は昼食休憩に入りました。藤井七冠は地元の助六寿司専門店「中村屋」の助六寿司とお茶を注文しました。この助六寿司は、京都地産の酢や醤油を使用し、生物を一切使わない精進料理で手作りされている点が特徴です。一方、永瀬九段は創業100年を越える京都の鰻屋「土井活鰻」のうなぎ一匹重、献上宇治抹茶、フレッシュオレンジジュース、フレッシュグレープフルーツを注文しました。うなぎは愛知県三河一色産を使用し、関西風の炭火焼で仕上げられています。永瀬九段はさらにフレッシュジュースを2杯追加注文し、午前のおやつと合わせて3杯のジュースを摂取しました。
第2局1日目の持ち時間経過と立会人のコメント
午前9時から開始された第1日目の対局において、昼食休憩時点(午後0時30分)で、藤井七冠は2時間26分、永瀬九段は44分を消費していました。既に1時間40分以上の持ち時間差が生じていました。午後2時現在では、2時間以上の差に広がっています。立会人の久保利明九段は、永瀬九段が自身のやりたいことを進めている中で、藤井七冠は選択肢が広く、一手一手時間をかけて考えていると分析しました。戦型は「横歩取り」で、今後のポイントは両者の飛車の使い方だと指摘。形勢は五分と見ています。副立会いの高見泰地七段は、永瀬九段の研究の深さと、藤井七冠の未知の形への対応力を評価。永瀬九段は時間の面でリードを奪っており、後手番としては上手な戦い方だと述べています。
第2局2日目の午前のおやつと昼食
1月26日午前10時30分、第2局2日目の午前のおやつが提供されました。藤井王将は伏見稲荷大社の中の休憩所「稲荷茶寮」の抹茶「千寿」と生菓子「茶の実」を注文しました。永瀬九段はフルーツ盛り合わせと献上宇治抹茶を注文しました。フルーツ盛り合わせはメロン、リンゴ、イチゴ、ラフランス、オレンジが入っており、市内の京料理店「清和荘」からの提供です。午後0時30分には、昼食休憩に入り、藤井王将は稲荷茶寮の抹茶そばとお茶、永瀬九段は清和荘の王将戦特製弁当、献上宇治抹茶、フレッシュオレンジジュース、フレッシュグレープフルーツを注文しました。
第2局2日目の展開と終盤戦
1月26日、第2局2日目は藤井王将が前日に封じた43手目の開封から再開されました。封じ手は角を手放す決断の一手であり、藤井王将は積極的に局面をリードしようとしました。両者ともに相手陣へと向かう積極的な指し回しで、盤上の緊張感は高まりました。休憩明けからも激しい戦いが予想され、終盤戦へ向かう展開に注目が集まりました。この対局の結果によって、藤井王将の王将戦4連覇、そして谷川浩司十七世名人の持つタイトル獲得数27期への到達が決定します。一方、永瀬九段は王将初獲得を目指し、最後まで粘り強く戦いを挑みました。
王将戦の概要と日程
王将戦は将棋界にある8つのタイトル戦の一つで、名人戦に次ぐ歴史を持つ棋戦です。七番勝負は持ち時間各8時間の2日制で行われ、先に4勝した棋士が王将となります。第74期王将戦七番勝負は2025年1月12日に開幕し、最終局まで進んだ場合は3月29日まで行われます。