2025サウジカップ:フォーエバーヤング優勝、日本馬の活躍とレース概要
サウジカップの概要と結果
2025年2月22日(土)、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場にて、サウジカップ(G1、ダート1800メートル)が開催されました。賞金総額は2,000万ドル(約15億円)と世界最高峰の賞金額を誇るこのレースには、日本からフォーエバーヤング、ウシュバテソーロ、ウィルソンテソーロ、ラムジェットなど多くの有力馬が出走しました。 レースの結果、日本のフォーエバーヤングが優勝を果たしました。これは、日本馬にとって大きな快挙であり、藤田晋オーナーも「ヤバい。流石に興奮」とコメントするほどでした。 他の日本馬も健闘し、ウシュバテソーロは3着に入賞、賞金約3億円を獲得しました。 レースは、香港のロマンチックウォリアーなど、世界各国から集まった強豪馬との競り合いとなりました。
フォーエバーヤングの枠順と矢作調教師のコメント
フォーエバーヤングは、枠順抽選会で14番ゲートを引きました。大外枠でしたが、矢作芳人調教師は「今はだいぶ大丈夫になったけど、以前はキックバックを気にするそぶりがあったので、あまり内になるよりは外の方が良いと思っていました。枠入れも後の方になるし、20頭もいるわけではないので問題ないでしょう」とコメントし、落ち着いてレースに臨む姿勢を示しました。 フォーエバーヤングは、過去にドバイとブリーダーズCで好成績を残しており、矢作調教師は今回の状態を「去年のドバイと、ブリーダーズCに匹敵するか、それ以上の状態にはあると思います」と評価していました。
ロマンチックウォリアーの状況とシャム調教師のコメント
最大のライバルと目された香港のロマンチックウォリアーは、シャム調教師から「しっかり適応しています。ジェームズ(マクドナルド騎手)からの報告も非常に前向きでした。ポイントは、キックバックを受けた時にどのような反応をするかです。馬によってはキックバックを受けて嫌になってしまう馬もいます。こればかりは、レースでしかわかりません。けれども、彼は非常にいい状態で、フィジカル的にはキャリア史上最高のコンディションと言えます」と高い評価を得ていました。 香港ジョッキークラブは、10人以上の職員やライブ配信スタッフを派遣するなど、ロマンチックウォリアーの参戦に力を入れていました。
サウジカップのコースの特徴
サウジカップが行われたキングアブドゥルアジーズ競馬場のダートコースは、左回り1周2000メートルで平坦なコースです。直線入り口からゴールまでは約400メートルあり、サウジカップでは2コーナーの奥からスタートし、約900メートルほどまっすぐ走った後、3コーナーと4コーナーを回って最後の直線に向かうワンターンの設定となっています。 馬場は、細かなウッドチップが混ぜられており、砂漠気候のサウジアラビアにおいて含水率を一定に保つ工夫がなされています。このため、適度なクッション性があり、スピードだけでなく持続力も求められる馬場となっています。また、キックバックが少ないことも特徴で、差し・追い込み勢にも有利なコースと言えるでしょう。
サウジカップとブリーダーズカップの関係
2025年のサウジカップは、アメリカで開催されるブリーダーズカップの予選レースとなりました。サウジカップ優勝馬には、ブリーダーズカップ・クラシック(G1)への自動出場権と、参加費用が支払われます。 また、リヤドダートスプリント(G2)もブリーダーズカップ・スプリント(G1)の予選レースとして位置付けられています。 ブリーダーズカップのCEOであるDrew Fleming氏は、この連携について「世界最高峰の競争を促進する取り組みであり、最高レベルで競う国際的な競走馬にとって素晴らしい機会を提供します」とコメントしました。
その他の日本馬とレース結果
サウジカップデーには、サウジカップ以外にも複数のレースが開催され、日本馬が多数出走しました。 サウジダービー(G3)にはシンフォーエバー、ミストレス、ミリアッドラヴが出走し、シンフォーエバーは2着に入賞しました。 リヤドダートスプリント(G2)にはガビーズシスター、ジャスパークローネ、チカッパ、リメイク、イグナイターが出走しました。 ネオムターフカップ(G2)には、武豊騎手が騎乗するアイルランドのアルリファーが出走しました。
サウジカップデーへの日本馬の参戦
サウジカップデーには、日本馬18頭が出走しました。これは、サウジダービーからサウジカップまでの6競走にわたるもので、日本勢の力の入れようが伺えます。 過去にはパンサラッサが逃げ切り勝ち、ウシュバテソーロが2着に入るなど、日本馬にとって相性の良いレースとなっています。 2025年のサウジカップデーは、日本馬の活躍が期待される大会となりました。