【速報】資生堂、2025年Q1黒字転換の衝撃!米国人員削減と新美容液に注目
はじめに
今、「資生堂」というキーワードが大きな注目を集めているのをご存じでしょうか? 美の最先端を走り続けるグローバル企業である資生堂が、2025年に入り、その経営状況や新製品、そして未来への戦略において大きな動きを見せているからです。特に、2025年第1四半期決算での黒字転換という明るいニュースの裏で、米国事業における大胆な構造改革としての「人員削減」という厳しい決断があったことは、多くの人々にとって「知らないと損する」重要な情報と言えるでしょう。また、SHISEIDOブランドの主力製品である「アルティミューン」の最新版が数々のベストコスメを受賞し、大阪・関西万博での革新的な取り組みも話題となっています。この記事では、これらの最新動向を徹底的に深掘りし、資生堂の「今」を包括的に解説していきます。
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資生堂、2025年第1四半期でV字回復の兆し!売上減も営業利益は黒字転換の衝撃
厳しい市場環境下での黒字転換
資生堂が2025年5月12日に発表した2025年12月期第1四半期連結業績(IFRS)は、まさに「驚くべき」結果となりました。売上高は前年同期比8.5%減(現地通貨ベースで9.2%減)の2282億4100万円と減少したものの、なんとコア営業利益は前年同期の87億4500万円の損失から一転、72億200万円の黒字を達成したのです。さらに、税引前利益も74億800万円の黒字、四半期利益も36億8600万円の黒字へと転換し、全体として「V字回復の兆し」を見せています。
この黒字転換は、前年の厳しい状況からの大きな改善を意味します。特に、前年同期は大きな損失を計上していたため、今回の黒字化は、資生堂が実行してきた様々な構造改革やコストマネジメントが奏功し始めていることを明確に示しています。しかし、その内訳を見ていくと、一部のブランドや地域では依然として課題も残されていることがわかります。例えば、主力の「SHISEIDO」ブランドは前年同期から7%減と苦戦しており、「NARS」も2%減でした。一方で、「クレ・ド・ポー ボーテ」は2%増と好調を維持しています。
日本市場の貢献とグローバル市場の明暗
地域別の業績を見ると、日本市場は売上高742億円(前年同期比2.4%減)と微減ながらも、コア営業利益は113億円(同108.1%増)と大幅な増益を達成しました。これは、国内での堅調な需要と効率的な事業運営が背景にあると見られます。
一方で、グローバル市場、特に中国・トラベルリテール事業は低迷が続いており、売上高は前年同期から12.1%減の750億円、コア営業利益も16.1%減の133億円となりました。また、米州事業も「ドランク エレファント」の苦戦が響き、売上高は14.5%減の272億円、コア営業利益は19億円の赤字に陥っています。欧州も売上高は9.2%減の316億円、コア営業利益は4億円の赤字でした。このように、地域によって業績に明暗が分かれているのが現状です。
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資生堂、米国で大規模な人員削減を断行!業績不振と構造改革の現実
厳しい経営判断の背景
2025年7月19日、資生堂が米国子会社である資生堂アメリカ(Shiseido Americas)において大規模な人員削減を実施することが明らかになりました。これは、2024年を通じて米国事業の業績が大きく悪化し、2025年も回復の見通しが立たない中で、経営構造の見直しを迫られた結果の、実に「厳しい決断」と言えるでしょう。
資生堂は声明で、「資生堂アメリカでは、成長と収益性の回復を目指し、事業の再構築を進めております。その一環として、社内の一部ポジションを削減するという非常に難しい判断を下すこととなりました」と発表しています。この人員削減は、単に資生堂個社だけの問題ではなく、ビューティ業界全体に広がる構造改革の流れの中にあると指摘されています。2024年にはエスティ ローダー カンパニーズが約7,000人の人員削減を発表し、2025年4月にはコティが700人規模のリストラを実施するなど、業界全体で再編の動きが加速しているのです。
「SHIFT 2025 and Beyond」アクションプランの一環
実は、この米国での人員削減は、資生堂が2024年11月に発表した中期経営計画「SHIFT 2025 and Beyondアクションプラン2025-2026」の一環として位置づけられています。この計画では、売上高1000億円規模の注力ブランドの選択と集中、グロスプロフィット(売上総利益)の最大化、ブランド価値強化に向けたブランド・地域での連携したオペレーション体制の強化といった方針が明確にされています。同時に、高収益構造の確立を掲げ、日本、米州、欧州、アジアパシフィックの収益性のさらなる改善、中国やトラベルリテールの事業基盤の再構築、グローバルでの固定費低減を目指しているのです。
2024年12月期に108億円の最終赤字を計上した資生堂にとって、2025年は「勝負の年」と位置づけられています。藤原憲太郎社長は、「やるべきことを全てやり切るをテーマに取り組む」と語っており、今回の米国での人員削減も、その覚悟の表れと言えるでしょう。
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資生堂の美容イノベーションが止まらない!新アルティミューン絶好調と大阪・関西万博への参画
新アルティミューンがベストコスメを席巻
資生堂の旗艦ブランド「SHISEIDO」から2025年3月1日に発売された次世代美容液「アルティミューン™ パワライジング セラム」が、美容業界で「話題沸騰」となっています。この新アルティミューンは、2025年上半期のベストコスメを多数受賞し、なんと美容誌最高賞5冠を含む、実に16冠を達成したのです。
この美容液は、日本独自のバイオ技術で椿の種子が持つ生命力から着想を得た「発酵カメリアエキス+」を配合しており、365日エイジングケア*²を叶え、ハリ、なめらかさ、透明感あふれる輝きに満ちた肌へと導くとされています。そのコクのある濃厚なテクスチャーとみずみずしさを両立した使用感は、多くの美容賢者からも絶賛されています。さらに、2025年8月1日には、待望の75mLサイズが発売される予定で、さらなる注目が集まっています。
*²年齢に応じたうるおいによるお手入れのこと。
大阪・関西万博で「美の対話」を体験
資生堂は、2025年7月11日~20日の10日間、大阪・関西万博にて「Shiseido Week 特別企画」を開催しました。これは、協賛・技術協力しているシグネチャーパビリオン「Dialogue Theater―いのちのあかし―」(河瀨直美テーマ事業プロデューサー)の会場内で実施され、“美の対話(Beauty Dialogue)”をテーマに、同社が40年以上にわたり取り組む感性研究の知見を用いた新たなビューティ体験を提供しました。
特に注目されたのは、「香りを用いた共感体験」コーナーです。これは、化粧品を使った時の心地よさなどの感情を数値化・可視化する資生堂独自の技術を応用した実証実験も兼ねていました。また、ソニーのにおい制御技術を活用した「Grid Scent™」がこの万博シグネチャーパビリオンで資生堂の感性研究に採用されるなど、最新テクノロジーと「美」の融合にも力を入れています。
マキアージュのリブランディングで若年層を狙う
意外にも、長年働く女性に支持されてきたメイクアップブランド「マキアージュ」も、2025年にブランド誕生20周年を機に大幅なリブランディングに踏み切っています。現在の購買層が40代中心となっていることから、30歳前後のZ世代をコアターゲットに設定し、“ブランドの若返り”を目指しているのです。
Z世代の感性に響く仕上がりやメッセージを取り入れつつ、長年の愛用者も違和感なく使える品質を追求するなど、慎重かつ大胆な戦略が練られています。このリブランディングが、今後の資生堂のメイクアップ事業にどのような影響を与えるのか、注目されるところです。
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背景・経緯:資生堂が「勝負の年」と位置づける2025年
実は、資生堂は2024年12月期に108億円の最終赤字を計上していました。これは、為替や事業譲渡などの影響を除いた実質ベースで売上が減少し、構造改革費用や金融費用がかさんだことが主な原因です。この厳しい現実を受け、藤原憲太郎社長は2025年を「勝負の年」と位置づけ、抜本的な構造改革と成長基盤の強化を加速することを宣言しました。
具体的には、「コア3」と「ネクスト5」と分類した注力ブランドへのマーケティング費用を前年比で100億円増額し、集中投資を行います。「コア3」には「SHISEIDO」「クレ・ド・ポー ボーテ」「NARS」が、次の1000億円規模を狙える「ネクスト5」には「アネッサ」「エリクシール」「ドランク エレファント」などが含まれています。このように、選択と集中を進めることで、高収益構造の確立を目指しているのです。
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関連情報・雑学:多角的な取り組みと評価
資生堂は、化粧品事業だけでなく、多角的な取り組みを行っています。例えば、資生堂パーラーが運営する一部店舗の閉店など、事業再編も進められています。これは、全体的な事業効率化の一環と見られます。
また、企業としての透明性や持続可能性への取り組みも高く評価されています。2025年4月には、経済産業省と東京証券取引所が選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)2025」および「DX注目企業2025」に選ばれました。さらに、女性活躍推進に優れた企業として「なでしこ銘柄」にも5年連続で選定されており、これは企業としての先進性と社会貢献への意識の高さを示しています。
投資家との対話にも積極的で、IR活動がJPX(日本取引所グループ)からも評価されています。経営者などによる対話の機会を充実させ、財務情報だけでなく、経営計画や非財務情報など幅広い情報を発信している点も特徴です。
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今後の展望・まとめ:美の力でより良い世界へ
2025年は、資生堂にとってまさに変革の年と言えるでしょう。2025年12月期の連結業績予想では、売上高は9950億円(前年比0.4%増)、営業利益は135億円(同78.2%増)、親会社に帰属する当期純利益は60億円の黒字(前年は108億1300万円の赤字)を見込んでおり、黒字回復を目指す強い意志が見て取れます。
今回の第1四半期の黒字転換は、その第一歩と言えるでしょう。米国での人員削減という痛みを伴う改革を進めつつも、新アルティミューンの大ヒットや大阪・関西万博での先進的な美の体験提供など、イノベーションへの投資は決して怠っていません。
資生堂は「BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD(美の力でよりよい世界を)」という企業使命を掲げています。厳しい経営環境に直面しながらも、構造改革と成長戦略を両輪で推進し、持続可能な成長と社会課題の解決を目指す資生堂の今後に、引き続き注目が集まることは間違いありません。美の最先端を追求し続ける資生堂の動向は、私たち消費者の美意識はもちろん、ビジネスパーソンにとっても「知らないと損する」価値ある情報を提供し続けることでしょう。