トヨタ アルファード、ヴェルファイアなど複数車種のリコール情報
約43万台のアルファード、ヴェルファイアのリコール
トヨタ自動車は2025年1月22日、電気装置の不具合により走行中にエンストする恐れがあるとして、「アルファード」と「ヴェルファイア」の2車種計43万4520台のリコールを国土交通省に届け出ました。対象となるのは、2014年12月から2023年4月までに製造された車両です。 国土交通省によると、バッテリーやライトなどに電気を供給するオルタネーター(発電機)のクラッチ付プーリーの耐久性が不十分で、長時間のアイドリングや特定のエンジン回転での走行を繰り返すと、内部のクラッチが摩耗・破損する可能性があります。これにより、異音や充電警告灯の点灯が発生し、最悪の場合、走行中にエンストする恐れがあります。 また、ボンネットに取り付けられた装飾部品(ボンネット・モールディング)についても、取り付け構造が不十分なため、変形、亀裂、緩みが発生し、脱落する恐れがあると発表されています。これまでに、オルタネーター関連で124件、ボンネットモールディング関連で11件の不具合報告が寄せられていますが、事故は報告されていません。トヨタは、対象車両すべてに対し、点検および部品の交換などの無償修理を行うとしています。
その他車種のリコール情報
トヨタは、アルファード、ヴェルファイアに加え、他の車種についてもリコールを発表しています。 2025年1月22日には、2017年から2019年までに製造されたアルファード、ヴェルファイア、カムリの計3車種の一部車両についても、別途リコールが届け出られています。このリコールの内容は、後部座席のシートベルトが、製造上の不具合によりロックしない可能性があるというものです。 また、朝日新聞デジタルの記事によると、2017年7月~2019年9月に製造されたアルファード、カムリなど8車種5万4577台について、デンソー製の燃料ポンプの不具合によるリコールが、届け出漏れとして発覚し、2025年1月22日に国土交通省に届け出られました。燃料ポンプの樹脂製部品の不具合により、燃料を吸い上げられなくなり、走行中にエンストする恐れがあります。 さらに、BSRwebの記事では、2023年11月2日に、ノア、ヴォクシー、エスクァイア、ハイエース、レジアスエース、アルファード、ヴェルファイアなど複数車種32万8811台について、燃料ポンプの不具合によるリコールが報告されています。燃料ポンプのインペラの樹脂密度が低く、燃料によって膨潤・変形し、ポンプケースと接触して作動不良となり、走行中にエンストする恐れがあるとのことです。
リコールに関する問い合わせ先
リコールに関するお問い合わせは、トヨタ自動車株式会社お客様相談センター(電話番号:0800-700-7700)までご連絡ください。受付時間は9:00~18:00で、365日年中無休です。 車検証をご用意いただけると、スムーズな対応が可能です。 トヨタの公式ウェブサイト(https://toyota.jp/recall/)でもリコール情報を確認できます。
リコールの種類と概要
報道されているリコールは、大きく分けて「リコール」「改善対策」「サービスキャンペーン」の3種類に分類できます。 「リコール」は、自動車が道路運送車両の保安基準に適合しなくなるおそれがある状態、または適合していない状態で、原因が設計または製作の過程にある場合に実施されます。「改善対策」は、保安基準に不適合ではないものの、安全上または公害防止上放置できないおそれがある場合に実施されます。そして「サービスキャンペーン」は、リコールや改善対策に該当しないもので、商品性の改善のために実施されます。 今回のトヨタのリコールは、主にオルタネーターや燃料ポンプ、シートベルトといった部品の不具合が原因となっており、「リコール」に該当する措置です。 トヨタは、対象車両の点検および必要な部品の交換を無償で行うと発表しています。