岸和田市議会議員選挙:市長不信任案が焦点、投票結果と今後の展望
岸和田市議会議員選挙の投開票結果
2025年2月2日、大阪府岸和田市議会議員選挙の投票が行われ、24人の当選者が決定しました。定数24に対し、前議員と新人合わせて29人が立候補しました。当選者内訳は、公明党6人、共産党4人、大阪維新の会2人、自民党1人、無所属11人です。投票率は40.23%で、前回選挙(38.64%)を上回りました。NHKなど6つの報道機関が実施した告示前のアンケートでは、29人の立候補者中26人が、選挙後の市議会で永野耕平市長への不信任決議案が出された場合「賛成する」と回答していました。当選者のうち22人が「賛成」と回答しており、永野市長が失職する可能性が高まりました。朝日新聞の報道によると、直近の市議選の費用は7300万円でしたが、今回は物価や人件費の上昇により1億円に達する可能性があるとされています。
市長不信任案と選挙戦の争点
今回の岸和田市議会議員選挙は、永野耕平市長が女性との性的関係をめぐる裁判で和解したことを受け、市議会から不信任決議を受けたことに伴い、2024年12月に議会を解散したことから実施されました。選挙戦では、市長の不信任を議決した市議会の対応、議会を解散した永野市長の対応の是非などが争点となりました。 毎日新聞の報道によると、永野市長は市長就任後の19年ごろから女性と不適切な関係を約1年半続け、女性は損害賠償を求めて提訴。24年11月、永野氏が謝罪して解決金500万円を支払う内容で和解しました。この問題などを巡り、市議会は12月、「市政の混乱を招いた責任は重大だ」として、不信任決議を賛成20人、反対4人で可決しました。永野市長は「不信任決議に大義はない」として議会を解散したと毎日新聞は報じています。
投票率と今後の展望
午後5時現在の投票率は、NHKの報道によると22.24%と、前回選挙と比べて1.04ポイント高くなっていました。 最終的な投票率は40.23%となりました。 選挙後最初の市議会で、3分の2以上の議員が出席し、過半数の議員が不信任決議案に賛成した場合、地方自治法に基づき永野市長は失職します。 多くの当選者が不信任決議案に賛成する意向を示していることから、永野市長は失職し、50日以内に市長選が行われる公算が大きくなっています。 今後、当選議員たちが実際に不信任決議案を提出するかどうか、そして永野市長がどのような判断をするかが焦点となります。 読売新聞の報道によると、「賛成する」と回答した複数の当選者は、なるべく早期に不信任決議案の再提出を目指す考えを示しています。
立花孝志氏の関与
Yahoo!ニュース(よろず~ニュース)によると、NHKから国民を守る党の立花孝志党首が、同党公認候補の福井完樹氏の応援演説を行い、岸和田市議選に本格参戦しました。立花氏は、今回の選挙を政治家同士の争いと捉え、メディアによる情報操作を批判し、自らの立場で市民への説明を行うと述べています。また、出直し市長選への出馬意向も改めて示しています。
永野市長の妻の当選
産経新聞の報道によると、永野市長の妻である永野紗代氏が市議選で初当選しました。紗代氏は、夫である永野市長を支持する姿勢を示しており、次の市議会での不信任決議案については、内容次第で賛否を検討する意向を示しています。
選挙費用
読売新聞によると、2023年4月の前回選挙では約7300万円の費用がかかりましたが、今回は人件費の高騰などにより、同規模以上の費用がかかると予想されています。 これは、岸和田市議選にかかる民主主義のコストの高さを示唆しています。