福島市高湯温泉でホテル関係者3名遭難、全員死亡確認
遭難事故の概要と経緯
2025年2月17日午後2時頃、福島市町庭坂にある高湯温泉「花月ハイランドホテル」の支配人(60代男性)と従業員2名(50代、60代男性)が、源泉管理のため近くの山間部に入りました。 3名は午後8時30分頃までにホテルへ戻らず、関係者から警察に通報がありました。 ホテルは標高約800メートルに位置し、一帯は今月初めからの記録的な大雪で大人の背丈ほどの積雪があり、18日午前も雪が降っていました。福島県による観測では、18日午前7時30分時点で24時間降雪量が43センチ、積雪146センチ、気温マイナス7.7度でした。 警察と消防による捜索活動は18日朝から開始され、正午までに3名全員が雪の上に倒れている状態で発見されました。3人とも死亡が確認されました。警察は、死亡した3名がホテル関係者であるとみて身元確認を進めています。
捜索活動の詳細
警察と消防は、18日午前9時から約20名体制で捜索活動を行いました。捜索範囲はホテルから約1キロ離れた源泉付近を中心に行われ、午前中に3人の男性が倒れているのを発見しました。発見場所はホテルから直線距離で約300メートル離れた地点で、現場付近では毒性の強い硫化水素ガスの濃度が高いとされ、救助活動は慎重に行われました。 発見時、3名は倒れた状態であり、捜索隊は雪深い山中で捜索活動を行いました。
死因に関する推測と今後の調査
警察は、現場付近の硫化水素の濃度が高いという情報から、3人が硫化水素ガスを吸った可能性があるとみています。 高湯温泉は硫黄泉として知られており、現場周辺からも硫黄の臭いが漂っていたと報道されています。 警察は、当時の詳しい状況や死因を解明するため、詳細な調査を進める予定です。 高湯温泉観光協会の会長は、亡くなった3名が源泉管理の豊富な経験を持っていたことを述べ、事故原因について不明を述べています。
高湯温泉の状況と気象状況
高湯温泉は福島市西部の吾妻山麓にある温泉地で、開湯400年以上の歴史を持つ硫黄泉として知られています。 遭難事故が発生した時期は、記録的な大雪に見舞われており、積雪は場所によっては大人の背丈ほどにも達していました。 事故当日の気象状況は、気温がマイナス7.7度、積雪が146センチと非常に厳しい状況でした。この厳しい気象条件が遭難事故に影響を与えた可能性も考えられます。
関係者のコメント
高湯温泉観光協会の会長は、亡くなった3人が源泉管理の経験が豊富だったことを強調し、今回の事故の原因について「何が起きたのか」と述べて、驚きと悲しみの声を上げています。 ホテル関係者も、3名が定期的な源泉メンテナンスのために山に入ったことを説明しており、今回の事故を深く悲しんでいます。