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経営学者・野中郁次郎氏、肺炎のため死去

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訃報:野中郁次郎氏死去

1月25日、肺炎のため東京都内の自宅で、経営学者で一橋大学名誉教授の野中郁次郎氏が死去されました。89歳でした。告別式は近親者のみで行われ、2月2日には東京都小平市で「お別れの会」が執り行われる予定です。喪主は妻の幸子さんです。野中氏は、東京都出身で、早稲田大学政治経済学部を卒業後、富士電機製造(現富士電機)に就職。その後、米カリフォルニア大学バークレー校経営大学院に進学し、経営学の研究に没頭しました。一橋大学教授、中小企業大学校長などを歴任し、2015年には日本学士院会員にも選ばれています。

野中郁次郎氏の主な業績

野中氏は、日本企業の革新性を支える組織的な知識創造を研究し、「知識創造理論」を提唱しました。これは、個人が持つ暗黙知(言葉やデータでは表現できない経験知)を組織の中で共有・創造していくプロセスを体系化したもので、多くの企業経営に大きな影響を与えました。特に、1995年に発表された共著『知識創造企業』は、米欧の研究者にも大きな影響を与えたとされています。 また、野中氏は旧日本軍の失敗を分析した共著『失敗の本質』(1984年)でも知られています。この本では、旧日本軍の組織的欠陥を解明し、現代的な視点から再解釈することで、企業における意思決定や組織運営のあり方について多くの示唆を与えました。 その他にも、『組織と市場』、『知識創造の経営』など、多くの著書を出版し、経営学の発展に大きく貢献しました。 2019年には日本経済新聞に「私の履歴書」を執筆し、自身の経験や考え方を広く一般に公開しました。

野中郁次郎氏への追悼の声

複数の報道機関が野中氏の訃報を伝え、その功績を称えています。日本経済新聞は「知識経営の世界的権威で、『失敗の本質』などの著書で知られる」と記し、その世界的な影響力を強調。読売新聞は「日本企業の革新性の源泉を読み解いた」と、氏の研究の深遠さを指摘しています。東京新聞では、「日本軍敗北の理由を考察した共著『失敗の本質』がベストセラーになった」と、その代表作を挙げています。 Japan Innovation Networkは、野中氏が同ネットワークの理事を務めていたことを明かし、日本企業のイノベーションへの貢献を惜しんでいます。 また、チェンジ・エージェントのウェブサイトには、2008年にピーター・センゲ氏と野中氏が対談した際の報告記事が残されており、両氏の思想の共通点や、組織における知識創造の重要性について議論が交わされた様子が記されています。

お別れの会

野中郁次郎氏のお別れの会は、2月2日、東京都小平市小川東町1の21の12のシティホール小平小川にて執り行われます。

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